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　三井不動産（中央区）が主体となる「神宮外苑地区市街地再開発事業」が始まる。明治神宮野球場や秩父宮ラグビー場、テニスコート、伊藤忠商事東京本社ビルなどが連鎖的に建て替えられる。港区北青山１・２丁目と新宿区霞ケ丘町の約19・８�fを事業区域には、スポーツ施設やオフィス、商業、宿泊施設、駐車場など延べ床面積約53万平方�bの施設が段階的に建設されることになる。
　まず、事業区域の北側にある神宮第二球場と区域南側の伊藤忠本社ビルを解体。球場跡地に新ラグビー場、事務所跡地に新たな事務所棟を建設する。次に秩父宮ラグビー場を解体し、跡地に神宮球場を移設する形でホテル棟を併設した新たな野球場を整備する。２０２１年度に既存施設の解体に着手し、30年度に事業全体を完了させる。
　神宮外苑（がいえん）では、国立霞ケ丘競技場の建て替えを契機に、老朽化したスポーツ施設などを建て替える機運が高まり、地権者である明治神宮、日本スポーツ振興センター、高度技術社会推進協会、伊藤忠商事、日本オラクル、三井不動産がまちづくりの方向について合意。東京都との間で覚書を締結し、今後の事業の進め方などについて協議を進めてきた。
　その結果、港区北青山１・２丁目と新宿区霞ケ丘町の各一部約19万８０００平方�bを事業区域（敷地面積は17万４０００平方�b）として市街地再開発事業を実施する方針を固めた。
　現在の神宮第二球場のある敷地には、新たなラグビー場（鉄筋コンクリート一部鉄骨鉄筋コンクリート造地下１階地上６階建て延べ約３万１０００平方�b）を建設。神宮球場と秩父宮ラグビー場のある区域には、複合棟Ａ（鉄骨一部鉄骨鉄筋コンクリート造地下２階地上40階塔屋１階建て延べ13万２０００平方�b）と複合棟Ｂ（同造地上16階建て延べ２万６０００平方�b）、ホテル棟（同造７階建て延べ１万３０００平方�b）、野球場棟・球場併設ホテル棟（鉄筋コンクリート一部鉄骨鉄筋コンクリート造地下１階地上15階建て延べ11万６０００平方�b）を配置する。
　伊藤忠商事東京本社ビルのある区域には新たな事務所棟（鉄骨一部鉄骨鉄筋コンクリート造地下４階地上38階建て延べ20万９０００平方�b）を建設。区域の東端には並木東棟（鉄骨一部鉄骨鉄筋コンクリート造２階建て延べ４０００平方�b）として商業施設を設ける。駐車場は各棟の地階などに合計１１６０台分を確保する。
　事業の実施に先立ち、三井不動産は環境影響評価調査計画書をまとめ、都に提出。これを受けて都は、環境影響評価手続きや、都市計画手続きを進める。

提供：建通新聞社