日本銀行金沢支店の宮田慶一支店長は26日記者会見し、金沢市香林坊にある同支店を、JR西日本が同市広岡3丁目で所有する用地へ移転新築すると発表した。場所は金沢市企業局の隣接地で現在、JR広岡宿舎があり、売買締結後、今年度末をめどに用地取得を目指すとしている。
駅西移転にあたっては、昨年5月からJRとの間で交渉を進めていたが、交渉が進展し、今年3月26日に日銀として移転を機関決定。用地面積に関しては従来通り、現在地の約4700平方メートルよりも広い、5000平方メートルを超える用地の取得を予定しているが、最終的な面積は確定していないという。
用地取得に伴う事業費などについて宮田支店長は「交渉中のため、コメントは控えたい」とし、今後のスケジュールには、用地契約後、設計と工事に数年程度を想定しているものの、「(建設業の)人手不足や土地の状況も影響するため、どのぐらいの期間を要するかは未定」と述べた。
移転後の跡地売却に関しては、「国の法令、自治体の条例に従い、公的機関として適正に対応したい。まずは、自治体に取得の意思を確認し、ある場合は優先的に、ない場合は競争入札になる」とした上で、「地元を含め、跡地に対する関心が高く、山野之義市長の発言も含め、金沢のまちづくり、地域の発展に重要なことであり、できる範囲内でしっかりと耳を傾けていきたい」との認識を示した。