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建設新聞社(長崎)
2019/04/27

【長崎】新小浜体育館 概算約32億

雲仙市 試算
約5千平方b規模 20年4月頃着工雲仙市新小浜体育館外観イメージ

 雲仙市は、新小浜体育館(仮称)を整備する計画だ。文化・レクリエーション機能を併せ持つ複合施設として整備。規模は約5000平方b。本体建設に係る概算事業費を現段階で約32億円(現体育館の解体費用は含まない)と試算した。現在実施設計中で、2019年9月頃完了予定。早ければ年内に工事公告の可能性もある。20年4月頃着工。21年12月頃までを工期とし22年春頃に供用開始する。夏頃に現体育館の解体工事に入る構えだ。
 市教委スポーツ振興課が事業を所管。設計業務は公募型プロポーザルで選ばれた鞄燗。建築事務所九州事務所が担当。18年10月から19年1月まで基本設計業務を行い、現在は9月までの履行期限で実施設計を進めている。建設地はマリーナ3番地1で、現在は更地。現在工事が進む公立新小浜病院の隣接地となる。新体育館は鉄筋コンクリート造、一部鉄骨造。2階建てで延床面積は約5000平方となる見込み。駐車場は合計120台で、現在工事中の公立新小浜病院側に整備。国道側は植栽とし、それ以外は大半をフェンスで囲む。
 新体育館にはメインアリーナ、観客席、ランニングコース、多目的ホールのほか、会議室、多目的室、キッズルーム・授乳室などを備える計画。うちメインアリーナは、幅45b×長さ35bの大きさとなる予定で、高さは有効で12・5bを確保する。1階には可動の観客席を配置。2階に470席(固定席464席・車いす観覧席6席)を設置。2階の観覧席の周囲に1周約180bのランニングコースを配置する。
また、多目的ホールは幅19b×長さ32bで、高さは有効で12・5bを確保。固定ステージ(舞台)を設置して、文化活動にも対応できるようにする。会議室は最大約56人収容可能とし、選手の控室や監督会議などとして利用する。多目的室は研修・会議への利用を想定しており、最大72人対応。音響にも配慮する。将来的にはトレーニング機器も設置する予定だ。
 災害時には避難所として活用。約400人収容可能で、駐車場は車中泊スペースとする考え。ほか、物資の備蓄や福祉避難所、かまどベンチ、マンホールトイレなどを設置する計画としている。さらに、浸水に対して安全性を確保するため、建物周辺を盛土により1bかさ上げする。なお建物の沈下を防止するため杭を計画。地質の特徴を考慮した基礎形式とする考えだ。
 現在の小浜体育館は1966(昭和41)年に竣工。築50年以上が経過し、老朽化が深刻となっている。「耐震性なし」と診断。このため、多世代が交流する賑わいのまちづくりの拠点施設として整備計画が浮上。協議を進め、18年5月に基本構想・基本計画を策定した。
市は24日夜、小浜総合支所で市民説明会を開いた。市の担当者と設計者が基本理念や施設概要を説明。これに対し参加者からは新体育館周囲の安全対策や車いす席の数・多機能トイレの数などに関して要望が出された。
ksrogo