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滋賀産業新聞
2019/05/07

【滋賀】竜王町 コンパクトシティ化等構想を策定へ

 竜王町の『令和のまちづくり』とも言えるコンパクトシティ化が、時代の幕開けとともにスタートする―。

 昨年度から策定を進めている『10年後のコンパクトシティ化構想と30年後のまちのグランドデザイン構想』は、18年度に庁内プロジェクトチームでの検討と、懇話会・町民ワーキングの2層式での意見聴取を踏まえまとめた素案を、6〜7月に数箇所で開催する町民説明会で説明し意見を聴取。集約し、上半期中に構想を完成させ、10月頃から「中心核の整備に係る基本計画」の策定に取り組む考え。今年度当初予算には、コンパクトシティ化推進事業費として730万円を計上している。
 「10年後のコンパクトシティ化構想と30年後のまちのグランドデザイン構想」の実現は、人口減少や少子高齢化が進む中、将来にわたって地域の活力を維持し生活機能を確保するため、西田秀治町長が町政の最重要課題と位置付ける。その中で、「町の顔となる明確な中心核を創ること」は、鉄道の無い竜王町にとって、コンパクトシティ化にとっても、グランドデザインを描くにも大きなポイントとなる。
 これまでにまとまった『10年後の中心核の空間構造イメージ』は、既存の役場・公民館・図書館等が立地し、商業施設(フレンドタウン)の誘致に成功した役場庁舎周辺エリア(タウンセンター)を拡大。
 リーディングプロジェクトと位置付ける第1期で、老朽化による建替を機に、竜王小学校・竜王幼稚園・給食センターなどの文教施設を移転・集約するとともに、防災機能を付加した公園を配置する『交流・文教ゾーン』を整備。
 第2期で、竜王小学校跡地・竜王幼稚園跡地を『居住ゾーン(スマートタウン)』に整備するほか、暮らしに便利でくつろぎや世代を超えて集い・利用できる場所へ、飲食店やカフェ、ホームセンター、塾などの誘致を図る『複合ゾーン』を整備、既存の『医療ゾーン』も更に民間医療機関を誘致し拡充する。
 中心核を「竜王町の『顔』となり、行きたくなる、一日中いたくなる魅力的な場所にする」とともに「小学校を含め、一帯を防災拠点にする」としている。
 82年(昭和57年)の竣工で、築36年目を迎える役場庁舎については、建替か大規模改修による長寿命化か、議論・検討していく。
 構想の策定にあたっては、町民各層の委員24名で構成する「町民ワーキング」、有識者及び住民・町内事業者代表、教育・農業・商工・医療・福祉・公共交通・建築デザイン・行政の各専門家ら20名の委員と国・県等からのアドバイザー8名で構成する「懇話会」を、2月18日に開催した合同・公開の会議を含め各計4回を開催し、素案と取りまとめた。
 構想の策定支援業務は、指名型プロポーザルで選定したサンワコン(本社/福井市)が担当している。

提供:滋賀産業新聞