国土交通省関東地方整備局の2019年度直轄事業計画(当初、4月23日時点)によると、神奈川県と3政令市に負担を求める県内関連直轄事業費は河川、道路、港湾の3分野で総額864億円となった。前年度に比べ11・8%増で、分野別では▽河川=39億円(41・4%増)▽道路=651億円(9・4%増)▽港湾=173億円(16・2%増)―の内訳。厚木秦野道路・厚木地区で橋梁下部工、横浜港の国際コンテナターミナル再編整備で新本牧地区と本牧地区の岸壁や護岸の工事をスタートさせる。
分野ごとに見ると、河川は河川改修に28億円(19・3%増)を割き、多摩川で本町地区の低水護岸や小島・布田地区の河道掘削など、相模川で須賀地区の築堤や田端地区の樋管など、鶴見川で元宮地区の堤防耐震や下末吉地区の河道掘削などを進める。また、海岸保全施設整備に9億円(249・1%増)を充て、岩盤型潜水突堤1基の建設などに取り組む。
道路は大半を占める幹線道路ネットワーク整備に589億円(8・3%増)を配分。主な内訳は▽圏央道・横浜湘南道路=328億円(前年度と同額)▽圏央道・金沢〜戸塚=168億円(8%増)▽厚木秦野道路=39億円(11・5%増)▽秦野IC関連=36億円(192・4%増)―となっている。
橋梁下部工に着手する厚木秦野道路・厚木地区では、18年度に中津川渡河部の橋梁(中津川橋、厚木市中依知〜三田)の詳細設計を進めた。場所打ち杭基礎のラーメン式橋台2基と張出式橋脚4基を築造し、クレーンベントなどの工法を用いて橋長279bの鋼5径間連続鈑桁を架設する計画だ。
また、電線共同溝整備に32億円(33・3%増)を充当。1号の東小磯(1`)と国府本郷2(0・3`)、16号の富岡東2(0・8`)と磯子2(0・4`)、20号の与瀬(1・6`)、246号の梶が谷2(0・9`)で調査設計をスタートさせる。
港湾のうち横浜港の国際海上コンテナターミナル再編整備は総事業費3100億円の19年度新規事業。新本牧地区の岸壁地盤改良工で約5億6000万円(工事約4億円、測量設計約9000万円など)、荷さばき地の補償で約1億円、護岸の潜水探査工で5億円(工事約1億円、測量設計約3億円など)を確保した他、本牧地区の岸壁本体工に17億4000万円(全て工事)を投じる。
川崎港・東扇島〜水江町地区臨港道路整備は66億円(47・7%増)。主橋梁部上部工(橋長870b、5径間連続複合斜張橋)の発注を予定している。
提供:建通新聞社