愛知県防災局は、消防学校の長寿命化に伴う更新整備に併せて、実践的な訓練施設の導入や初任科生などの受け入れ増員に向けた施設機能の拡張を図る考えだ。このため2019年度は実施設計を外注し、20年度以降の工事発注に備える。外注時期・方法は今のところ未定。設計費は当初予算で約1億4700万円を確保した。
長寿命化する主な対象施設は、鉄筋コンクリート造2階建て(一部地下あり)延べ3020平方bの管理教育棟、同造3階建て延べ4147平方bの宿泊棟、鉄骨鉄筋コンクリート造2階建て(一部地下3〜4階)3471平方bの屋内訓練場。いずれも長寿命化対策で、古くなった既存施設の内・外装、設備などを新しくする。宿泊棟は長寿命化とは別に施設を増設し、初任科生や女性消防職員の受け入れ増に対応する。
また、構内にあるグラウンドやレンジャー訓練塔、水難救助訓練施設の機能の拡充・向上整備を行う。うち水難救助訓練施設のプールは現在3bしかない深さを10bにすることなどを検討しており、本年度外注する実施設計で長寿命化の設計と一括して詳細を固める。
同消防学校は、愛知県尾張旭市新居5182ノ1393の敷地約7万平方bに所在。昭和50年代前半に建設した。施設全体が古くなったことに加え、15年度の消防施設運用基準の改正に伴い、より実践的な訓練施設の導入が求められるようになったことから、長寿命化に併せて訓練施設についても機能拡充を図る。基本設計はNTTファシリティーズ(名古屋市熱田区)が担当した。
提供:建通新聞社