東日本建設業保証は2018年度の1年間に8800件、請負金額6968億円の神奈川県内公共事業で前払金保証を取り扱った。前年度に比べ件数は1・7%減となる一方、請負金額については国土交通省の横浜湘南道路トンネルその2工事(311億円)や横浜市の市庁舎移転新築工事(337億円)といった大型案件を背景に10・6%増と2桁の伸び。このうち3月の取り扱いは件数が前年同月比3・2%増の770件、請負金額が同28・9%増の839億円だった。
18年度1年間の実績は件数が過去10年間で10位、請負金額が1位。全体のうち8442件(前年度比2・1%減)、4327億円(6%増)が新規の取り扱いだ。
発注者別の状況は▽国=231件(前年度比3・6%増)、808億円(34%増)▽独立行政法人等=253件(11・2%減)、1334億円(1・2%増)▽都県=1897件(前年度と同数)、825億円(9・7%増)▽市区町村=5737件(2・6%減)、3461億円(14・6%増)▽地方公社=495件(11・5%増)、172億円(7・9%増)▽その他=187件(9・2%減)、365億円(17・7%減)―で、国、都県、地方公社が件数、請負金額ともに前年度以上の実績となった。
資本金階層で見た請負金額は中小規模(3億円未満)が2821億円(1・5%減)、大規模(3億円以上)が1480億円(7・3%増)、JVが2666億円(29・7%増)。また、請負金額階層別の請負金額は小規模(5000万円未満が1142億円(1・9%減)、中規模(5000万円以上5億円未満)が2456億円(4・2%増)、大規模(5億円以上)が3368億円(21・3%増)となっており、前年度と同様に大企業やJVの受注した大型案件が請負金額を押し上げている。
一方、3月単月の実績は過去10年間で件数が2位、請負金額が1位。全体のうち756件(前年同月比4・4%増)、688億円(30・7%増)が新規の取り扱いだ。
発注者別の状況は▽国=23件(11・5%減)、384億円(344・3%増)▽独立行政法人等=16件(30・4%減)、93億円(1・5%減)▽県=213件(5・8%減)、86億円(13・7%減)▽市町村=455件(9・6%増)、219億円(3・5%減)▽地方公社=48件(11・6%増)、4億円(32%減)▽その他=15件(15・4%増)、51億円(62・2%減)―で、横浜湘南道路トンネルその2があった国の請負金額の伸びが著しい。
他にも、中日本高速道路会社の新東名高速道路整備に関わる▽山北皆瀬川(18年度保証対象31億円)▽高松トンネル(23億円)▽萱沼トンネル(29億円)―の3工事や、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会による横浜スタジアムオーバーレイ工事(21億円)といった大型案件の前払金保証を取り扱った。
提供:建通新聞社