京都市は16日、大宮交通公園整備事業に係る設置等予定者(事業予定者)として、大和リース葛椏s支店グループ(代表企業は大和リース梶jを選定したことを明らかにした。
市は、大宮交通公園の再整備で民間活力を活用するため、都市公園法に基づく公募設置管理制度(Park−PFI)を導入。事業者選定では平成31年1月31日から2月7日まで募集を受付け。2月22日の大宮交通公園事業者選定部会(京都市都市緑化審議会の下部組織)で事業者の評価を行い、3月11日の都市緑化審で事業予定者候補を選定し、3月26日に都市緑化審から事業予定者候補の選定結果及び講評について答申を受理した。
応募は、大和リース京都支店グループの1グループのみで、評価点は73・2点(100点満点)。
提案概要によると「安全性を担保しつつ地域の多様な人々の色々な楽しみに開かれた『プレイモール』という新しい考え方」を提案。主な内容は、▽自転車の普及を背景にした交通教育需要に対応した、遊びながら学ぶことのできる交通を軸にしたプレイモール、「トラフィック・プレイモール・キョウト」がコンセプト▽幅広い来園者がくつろげる場所でもあり、また北東側に新しく設置される消防署との連携を図り、防災トイレ等の設置等により、万一の際にも地域住民の防災拠点として機能する場所ともなることを目指す▽「トラフィック・プレイモール・キョウト」というコンセプトを実現するために、大宮交通公園として半世紀にわたって育まれた豊かな緑のストックをベースとした「ランドスケープ」、交通教育/遊びの機会の展開や飲食店を通した憩いの環境を用意するための「建築物」、子どもの教育とともに地域の人々にとっての拠点づくりのための「教育・イベント」という3つの観点を充実。
公募対象公園施設の設置許可使用料は年額160万1292円を提案。
提案の各施設の整備計画によると、公園の魅力向上につながる取組として、既存の緑地や地形、御土居などの環境を活用したリニューアルを行うこととし、乗り物のみならず広場や樹木を用いた遊びを楽しめる「プレイグラウンド」を設け、多様な自転車体験や新しいモビリティ以外の遊べる空間構成も計画。
また公園の外周に柵を設けないことにより、周辺地域との親近性を創出し、災害等が起こった際にもすぐに駆け込める地域の拠点としての役割を想定しており、広域避難場所としての機能を意識している。
公園の中央に設置するセンターは、公募対象公園施設である飲食店及び売店などと、特定公園施設の会議室などに大屋根をかけて物理的に一体性をもたせ、また、その上で人々が滞留できるスペースを確保するなど、有効活用を図る。
なお公園全体は、回遊路やサイクルロードにより、公園施設と消防署をつなぐ回遊性が保たれているほか、大屋根を活用して、雨天時でも交通教育が行える環境づくりを創出する。
令和元年10月1日から休園し、事業予定者による工事を令和元年10月頃から令和3年3月頃まで予定。その後、令和3年3月末までに再開園(供用開始)する。