名古屋市健康福祉局は、八事斎場の改築に向けた検討で2019年度、基本計画策定に向けた調査を継続するとともに、庁内で必要火葬炉数の検討を進める方針だ。基本計画策定に当たって必要となる調査のうち、環境影響評価とPPP/PFI導入可能性調査は20年度以降に実施する考え。
本年度の調査では▽建物配置計画▽ゾーニング・動線計画▽駐車場計画▽構造・設備計画▽外構・緑化計画▽火葬炉設備計画▽仮設計画▽概算工事費▽整備スケジュール▽他都市事例調査―などを実施する。基本計画において必要となる事項のうち、火葬炉数と環境影響評価、民間活力導入可能性調査以外の項目について複数案のプランをまとめ、20年度以降の検討に備える。
市の斎場は、八事斎場(天白区天白町八事裏山69)と第二斎場(港区東茶屋3ノ123)の2場体制。年間火葬実績の比率は、おおむね八事が6割、第二が4割(速報値)となっている。
八事斎場の炉数決定に当たっては、火葬実績や将来の人口推計、火葬炉整備の指針などを踏まえて、調査とは別に庁内で決めていく考え。
八事斎場の現施設は、鉄筋コンクリート造地下1階地上1階建て。斎場棟(延べ床面積1853平方b)と待合棟(同1155平方b)、待合棟2(同1679平方b)、獣し棟(同105平方b、動物炉2基)、技士待機室(同21平方b)で構成し、全体延べ床面積は4826平方b。火葬炉は普通炉44基と大型炉2基。敷地面積は1万6134平方b。
同斎場は、施設の老朽化とともに、お別れ室や収骨室、有料休憩室がないといった課題があるため、現斎場を稼働させながら改築する計画。
第二斎場は15年に施設が完成。火葬炉は30基。全てにお別れ室や収骨室、休憩室を配置する。
提供:建通新聞社