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建通新聞社四国
2019/04/16

【高知】高知県教委 東部拠点校と清水高校基本設計へ

 高知県教育委員会は、2019年度から始める県立高校再編の後期実施計画として、安芸中・高校と安芸桜ケ丘高校を統合し、安芸桜ケ丘高校の敷地内に「東部地域拠点校」を建設する。また南海トラフ地震による津波対策として清水高校の高台移転も進める。両校とも19年度は基本設計の公募型プロポーザルを公告し、規模をまとめる考え。
 東部地域拠点校の建設に向けては、既存の安芸桜ケ丘高校本館棟と体育館を解体し、同じ場所に新施設を建て替える。現段階で規模は未定だが、既設を上回る見込み。高校は1学年当たり普通科を3学級、工業科と商業科を各1学級配置。中学校は1学年当たり定員60人で2学級を想定している。既存施設の規模は、本館棟が鉄筋コンクリート造4階建て延べ2948平方b。体育館が鉄骨造2階建て延べ1432平方b。
 19年度は、基本設計の公募型プロポーザルを5〜6月にも公告し、9月までに設計者を選定する。20年度には引き続き実施設計を進めるとともに、本館棟の建設中に実習棟を普通教室として使用するための先行改修工事を発注する。校舎、体育館の建築は21〜22年度の2カ年で進め、23年4月の開校を目指す。
 18年5月現在の生徒数は安芸高校が290人、併設の安芸中学校が139人、安芸桜ケ丘高校が95人と生徒数が減少している。また安芸中・高校は校舎が海岸に面しており、南海トラフ地震による津波で長期浸水被害が予測されている。そのため、両校を統合し、適正規模を維持した学校を設け、東部地域の拠点校とする。
 一方、清水高校については、現校舎が海に面しており、南海トラフ地震による津波被害を受ける可能性があることから、清水ケ丘にある清水中学校の近隣に高台移転する。移転に当たっては、校舎と付帯施設を建設し、体育館やグラウンドは清水中学校の既存施設を共用する考え。校舎の規模は未定だが、1学年当たり定員80人の全日制普通科を2学級、同じく定員40人の定時制を1学級編成する予定。
 19年度は5月までに建設地の不動産鑑定を完了させ、6月補正予算で用地取得費を計上したい考え。その後建設用地を買収し、早ければ上半期中に基本設計者選定に向けた公募型プロポーザルを公告する。その後、実施設計や建築工事を進め、23年度をメドに移転を完了させる方針。
 県教委では、これまでに前期計画として須崎高校と須崎工業高校を統合し、高台にある須崎工業高校の敷地に須崎総合高校を設置し4月1日に開校した。また高知西高校と高知南中・高校を統合し、高知西高校の敷地に高知国際中・高校を設置、23年度に統合完了する。

提供:建通新聞社