船橋市の海老川上流地区土地区画整理組合設立準備会(伊藤英彦会長、事務局・船橋市都市政策課)は14日の第4回総会で、業務代行予定者者をフジタに決定した。来月開催予定の第5回総会で業務協定を締結し、2021年3月の組合設立認可に向けて、地権者の合意形成に関する業務や地権者の土地活用意向の把握及び支援に関する業務、関係機関との協議、事業計画・設計内容の精査ならびに確認等の業務を行う。また、組合設立後は、総会での議決を前提に業務代行者に移行し、工事を代行する。
業務代行予定者の募集では、フジタのほか西松建設、戸田建設が参加を表明。このうち西松建設は辞退し、フジタと戸田建設の2者が提案書を提出し、先月22日のプレゼンテーションでフジタを選定。14日の総会で、賛成多数によりフジタを業務代行予定者に決定した。
伊藤会長は冒頭のあいさつで、先月22日の選定委員会でプレゼンテーションを行い、@地権者の意向を反映したまちづくりができるかA海老川上流地区が魅力あるまちになる計画であるかB業者に熱意と説得力があるかなどの点を審査し、フジタを業務代行予定者に内定したことを明らかにし、「この地区が世代を越えて引き継がれる魅力的なまちになるよう、引き続き皆様のご協力をお願いしたい」とあいさつを結んだ。
海老川上流地区は、同市米ヶ崎町、高根町、東町、飯山満町1丁目の各一部にまたがる市街化調整区域に位置し、施行面積は約42・5ha。準備会の総会員数は198人で、土地区画整理事業の施行期間は21年3月(組合設立認可)から10年程度を想定している。
市が昨年度まとめた事業計画素案によると、総事業費は約158億円で、収支計画は、収入が都市計画道路整備補助金(国県市)約28億円、市助成金約33億円、公共施設管理者負担金(県)約7億円、飯山満川移設負担金約3億円、保留地処分金約87億円。支出が工事費約127億円、調査設計費約13億円、その他約18億円。
また、同素案では、平均減歩率を公共約21%、保留地約20%、合算41%としているが、フジタは、さらなる減歩率の低減を目指したいとした。
フジタの提案では、健康な「心」と「体」と「まち」を実現し、まちの魅力を最大に引き出す土地区画整理事業を実施方針とし、ふなばしメディカルタウン構想の確実な実現、新駅と土地区画整理事業との連携、地権者の土地利用・土地活用、まちの付加価値向上を目指した企業誘致、まちを持続的に育てるエリアマネジメント等を展開するなどとしている。
土地利用計画では、市立医療センターを中心とした「医療の核」、スポーツ広場を中心とした「健康の核」、新駅を中心とした「賑わいの核」の3つの核を形成。医療の核には医療センターのほかクリニックモール、ドラッグストア等、健康の核にはスポーツクラブ、保育施設、福祉施設等、賑わいの核にはスーパーマーケット、飲食店、行政サービス等を集積。さらに、駅南側に中高層住宅ゾーン、区域外周部には低層住宅ゾーン、骨格道路沿いには沿道利用ゾーンを配置する。