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　滋賀県は、2024年に開催する「国民スポーツ大会・全国障害者スポーツ大会」においてメインスタジアムとなる「仮称・彦根総合運動公園第1種陸上競技場」新築工事のうち、ＷＴＯ対象である建築本体を、早ければ5月末にも総合評価方式による一般競争入札の公告を行う。入札後、9月の県議会にて契約承認を得て速やかに着工していく。なお、共同企業体による施工採用は現在検討中。各工事の発注は、県土木交通部監理課が担当する。
　「第1種陸上競技場」の施工は分離で、建築、通信、電力、空調、衛生―の以上5件。建築以外はＷＴＯの対象外の為、建築本体の入札状況に合わせて総合評価方式にて入札が行われる見通し。
　これらの事業に対して県は競技場整備費として約106億円、それ以外の公園内整備費として約94億円―の総事業費約200億を見込んでいる。
　「第1種陸上競技場」の現在の設計は、ＲＣ造一部Ｓ造5階建（バックグラウンド2階建）、延2万5000平方�bで、最大高さは24�b。メインスタンドは7000席を完備し、最大1万5000人を収容する。注目の基礎部分は37〜42�bの杭を打ち込んだ後、フィールド部分に「セメント系硬化剤により原地盤の表層部分を固化させる表層混合工」と「セメント系硬化剤により撹拌・混合し柱状に固化させる深層混合処理工」を組み合わせた工法を採用する。
　競技施設としては、400�b×9レーンのトラックと中心部に107�b×71�bの天然芝フィールドを設置し、サッカーやラグビーなどの幅広い活用を見通したものとする。
　また、設計において施設のコンパクト化の為、観客席を2層構成や屋根の範囲の縮小、臨場感のある席配置、高さ制限のある事から照明を屋根下部に設置するなど観客により条件を最大限に生かせる環境へと切り替えた。更に、周辺には伝統的な真壁造や下見板張りをモチーフとした建築方を採用し、城下町彦根市に似合う歴史的景観にマッチしたものとする。
　設計は、佐藤総合計画（関西オフィス・大阪市北区）。
　なお、今回の事業により市営金亀公園と県営金亀公園を結ぶ連絡橋を敷設し、園内各施設を繋ぐ中軸としての機能を持たすことで更なる多くの利用者が利用できる環境にしていく方針だ。

提供：滋賀産業新聞