名古屋高速道路公社は、今後3年間(2019〜21年度)に取り組む施策を示した中期経営計画案をまとめた。引き続き、名古屋西ジャンクション(JCT)の建設工事や大規模修繕を進める他、名古屋駅周辺など都心へのアクセス向上、渋滞対策、コスト縮減・効率化などを重点的に取り組む考えだ。
名古屋西JCTは、建設中の近畿自動車道伊勢線名古屋環状2号線(名二環)名古屋西JCT〜飛島JCT間延長12・2`のうち、名古屋市中川区島井町付近で築造が進む。名高速との接続部に当たり、都市圏の高速道路ネットワーク機能の向上を図る。完成予定は20年度。
大規模修繕は、29年度までに全体で延長37・9`の整備完了(床版下面からの修繕完了)を目標とし、21年度までに約60%完了させる。全体の概算工事費は約1250億円。
都心アクセス向上では、名古屋駅周辺ランプが栄・伏見地区を向いた出口配置になっている現状を踏まえ、出入り口の追加設置や改良を行う。
具体的には、黄金出入り口のフル化と椿町線の改善、新洲崎JCT設置、栄出入り口・渡り線の追加設置などに取り組む=図参照。今後、整備計画の策定、必要な手続き・関係機関協議を経て、設計・整備に着手するスケジュールとなっている。
渋滞対策では、小牧北出口、一宮東出口、一宮インターチェンジ(IC)連絡路を対象とした調査・分析に着手する他、丸太町JCTなど都心環状線本線のボトルネック箇所の対策(ゼブラ帯消去、渡り線の1車線化など)を継続していく。
小牧北出口などの新規対策に向けては、すでに「平成31年度高速11号小牧線小牧北出口他渋滞対策検討業務委託」として調査業務を公告済み(2月1日)。渋滞状況の調査、渋滞要因を把握するための分析、渋滞対策の立案を20年9月30日の納期でまとめることになっている。
コスト縮減・効率化では、新たに工事関係書類などの削減や簡素化、積算業務の効率化(主要資材の適正単価の採用、積算基準の見直し、新積算システムの構築)などに取り組む。
提供:建通新聞社