愛知郡広域行政組合水道事業所が、今年度から22年度までの4ヵ年計画で、低区配水池(東近江市鯰江町地先)の1号配水池を改築する「低区新1号配水池築造工事」を実施する。今年度同組合水道事業会計当初予算に、継続費で4ヵ年総額4億3000万円の工事費を確保した。測量設計業務は18年度に潟Gヌ・アイ・エヌコンサルタント(甲賀市)が担当してとりまとめた。
低区配水池には、配水池が2基(いずれもPC造)あり1号配水池(V3400立方b)は2号配水池(V2000立方b)より容量が大きく、築年次が古い。過年度の耐震調査でレベル2に対応できないとの調査結果を得て、改築事業が計画された。
新1号配水池の容量はV4600立方b規模で計画し、構造はPC。〔19年度〕に敷地造成工事・水路移設工事・底盤改良工事・側壁工事、〔20年度〕に配水池築造工事・場内配管工事、〔21年度〕に既設解体工事、〔22年度〕に場内整備工事―のスケジュールを想定。19・20年度の工事は一括で、21・22年度の工事はそれぞれ年度毎に発注となる模様だ。今年度の工事入札は、5月中に執行できるよう準備を進めている。
愛知郡広域行政組合は、前身となる愛知郡環境衛生組合が70年(昭和45年)5月に設立され、同年9月に水道事業認可を取得。翌71年5月に水道創設事業に着工し、75年(昭和50年)に一斉給水開始に合わせ愛知郡広域行政組合が設立された。
平成の合併を経て現在の給水区域は、愛荘町全域と東近江市の旧愛東町、旧湖東町の区域。総面積105平方q、人口は約3万4000人。19年度の業務予定量は、給水戸数1万1820戸、年間総配水量478万立方b(1日平均1万3060立方b)となっている。
75年に水道事業として給水を開始して以来40年以上が経過し、この間、社会情勢の発展と生活様式の変化に伴い3回の拡張事業を実施し水需要の多様化に対応。また、計画的な施設の更新による安定供給の確保のみならず地震災害に備えた「強い水道づくり」と水質保全の充実も図り、質の高い給水サービスの提供に努めている。
なお、低区配水池は、組合水道事業の主要施設である鯰江浄水場から送水を受け、低区給水区域へ1日最大9700立方bを給水するほか、ポンプによって中区配水池へ送水。中区配水池から第1高区配水池(→最高区配水池、→松尾寺調整池)・第2高区配水池へと送水される全区域の給水の根幹となる重要な機能を担っている。
提供:滋賀産業新聞