建築・展示設備工事費 約3億円 波佐見町が整備を計画している(仮称)歴史文化交流館。町によると、6月上旬にも改修・新築工事の入札を実施し、同月中の着手を目指している。入札方式は指名競争入札となる見込み。5月の連休明けにも指名業者へ通知する。2019年度当初予算には整備工事・展示設備工事費として1億2997万4000円を計上。工事監理業務委託料には396万円を充てている。
同施設は、県道1号沿いにある古民家を改修・増築。町の歴史に関わる展示品などを集約し、紹介する文化施設として整備する。敷地面積は3623・52平方b。施設南側は庭と駐車場になる計画だ。事業費については、当初予算に20年度の債務負担行為分として整備工事・展示工事費1億9496万6000円を盛り込んでいる。トータルの建築・展示工事費は約3億2000万円となる見込み。
今回発注予定の工事では、まず老朽化が目立つ既存古民家(木造、延べ床面積509・49平方b)を改修。屋根は瓦葺きとなる。これに併せて、その東側に鉄骨造で延べ床面積510・07平方bの施設を新築する。屋根はガルバリウム葺き。いずれも平屋建て一部2階建てで、両施設は接続させる計画だ。工期は12カ月を見込んでいる。町によると、6月上旬に仮契約し、中旬には議会で承認を得たい考えだという。
既存古民家は、来訪者がくつろげる空間として整備する方針。施設内部の構成は、メインエントランスに向かって西側に交流スペース・休憩スペースを設置し、それに隣接する形でカフェスペースも設ける。東側には事務室・応接室や研究室などを配置する。北棟部分は町民ギャラリーと波佐見町通史ゾーンとなる。一方、新築施設は歴史・文化の紹介が中心。西側(古民家側)に波佐見焼の展示ゾーンと寄贈品ゾーンを配置。東側には作業室や特別収蔵庫を整備する(図参照)。
今後のスケジュールとしては、20年2月から外構工事に着手する。表門と施設の間は庭として整備し、芝生化する。門より南側は普通車17台が駐車可能で、バス1台が一時停車できる駐車場とする。表門と施設を囲んでいる塀は、県道から建物が見えるように全て撤去する方針。工期は4カ月となる予定だ。
20年7月には全ての工事が完了する予定。9月には展示品移設などの準備に取り掛かり、21年1〜3月頃にはオープンできる見通しとした。