岐阜県農政部は、畜産研究所の養鶏部に養豚部を統合する整備で、2019年度に養鶏場の新事務研究棟建設に伴う実施設計と鶏舎解体に伴う実施設計を委託する。どちらも19年度の早い段階で委託する方針。鶏舎解体については下期に工事も発注する。新事務研究棟については、20年度に工事を行う。
畜産研究所は、美濃市に養豚部があり、関市に養鶏部がある。両施設とも昭和40年代に建設し、50年以上経過しており、各施設の老朽化が著しい。そこで、養豚部の施設を全て廃止し、養鶏部の事務所を拡充し統合施設とするとともに、敷地余剰部分に豚舎などを新設する。また同じく経年劣化している養鶏部の施設も更新する。
統合する養鶏部の施設は、関市迫間2672ノ1の敷地約9fに事務研究施設や養鶏棟が配置されている。既存の事務研究棟の規模はコンクリートブロック造平屋約600平方b。鶏舎が木造平屋で24棟有り、倉庫なども含めると延べ床面積は約7000平方bとなっている。
県が想定している再整備の内容としては、新たな鶏舎の再配置と豚舎を新設するとともに、事務研究棟を養豚部も統合した事務所を新設する。さらに養生に必要な施設なども再整備する計画だ。
委託する実施設計は、事務研究棟の新築施設と鶏舎の解体工事に伴うもの。
新設する事務研究棟は、既存の施設よりも規模が大きくなる。配置位置や構造などの詳細は設計の中でまとめる。
鶏舎の解体は、遊休となっている鶏舎にいったん鶏を移動させ、数棟ずつ解体する。解体した跡地に新たな鶏舎を建設し、その他の鶏舎を解体する方針だ。全ての鶏舎を除却してから豚舎を新設する。詳細は設計の中で詰める。
この他、19年度には、工事に必要な車両などが進入するための道路整備として土地造成工事費も付けた。設計費や解体工事費なども含めて3億8700万円となっている。
統合した後に廃止する養豚部(美濃加茂市前平町3ノ8)敷地5・7fの施設の在り方は現段階では未定だ。
境界確認などの測量の他、施設の老朽箇所などの調査、進入道路の設計や予備設計は興栄コンサルタント(岐阜市)が担当した。
提供:
建通新聞社