日本工業経済新聞社(茨城)
2019/03/22
【茨城】城里町が防災無線デジタル化に6億円/債務負担行為設定
城里町(上遠野修町長)の2019年度当初予算では、普通建設事業費が前年度から94・4%増で倍額に近い規模となった。主な要因は、防災情報伝達システム整備事業に設定した限度額6億9520万円の債務負担行為や、一般廃棄物処理施設整備事業に11億8700万円を計上したためと見られる。そのほか町道1432号線の拡幅、コミュニティセンター城里の空調改修、南・米沢団地建て替えの基本・実施設計にも事業費を盛り込んだ。
一般会計は前年度から11・1%増の105億3800万円で、過去最大となった14年度当初に次ぐ予算規模となった。普通建設事業費は23億5981万3000円で、前年度予算より11億4611万1000円の増額。
防災情報伝達システム整備事業では19年度分事業費として3億954万5000円を計上した。旧3町村で異なっている防災行政無線の方式統一を図り、19年度から2カ年で整備を行う。設計は潟Gスビイデー(栃木県小山市)で策定。
一般廃棄物処理施設整備事業では、新ごみ処理施設の建設と衛生センターの延命化を行う。事業費の内訳は新ごみ処理場の建設工事費が9億2779万9000円、工事監理費が2620万1000円、用地造成工事費が1000万円。衛生センターの延命化工事費が2億1000万円、工事監理費が1300万円。
新ごみ処理施設整備は19年度は実施設計をまとめ、10月ごろ工事に着手する。設計と工事はエスエヌ環境テクノロジー・コスモ綜合建設JV、用地造成は常北建設工業鰍ェ担当。18年度から3カ年で総事業費36億600万円を設定している。
衛生センターは汚泥、生し尿などを処理する施設で、主にし尿処理設備を更新し、汚泥再生センターとして整備する。18年度から3カ年継続費7億3300万円を設定している。
設計および建設工事には意向確認型指名競争入札を採用した。応募業者に聞き取りを行い、現在は4〜5月の発注に向けた準備を進めている。
道路関係では、町道1432号線道路改良事業に8500万円を予算化。上入野地内で延長約400m区間を拡幅する。
そのほか町道1032号線など13路線で道路改良事業、5路線で舗装修繕事業、1路線で排水整備事業を計画している。
住宅関係では南・米沢団地建替事業に5336万4000円。老朽化のため、50戸前後の規模で南団地の敷地に建て替える方針を示した。19年に基本・実施設計、20年度に工事を行う見通し。
コミュニティセンター城里では空調設備改修に18年度から取り組んでおり、19年度は1階ホール部分に着手するとして事業費5181万9000円を盛り込んでいる。
新道川整備事業には4600万円を配分し、石塚地内で地質調査、測量設計、工事や遊歩道の整備を行う。南行川整備事業には600万円を設定した。
道の駅かつらでは施設整備事業費5165万6000円を新規に計上。老朽化のため屋根や外壁の改修を行うとともに土産品売り場の増築を行い、利便性の向上を図る。
橋梁関係では、2橋の修繕工事を計画しており、2250万円を計上した。内訳は、藤井川橋(小勝)に550万円、十四橋(粟)に1200万円、残りは積算や工事監理。
学校関係の新規事業では、小・中学校7校に無線LAN・アクセスポイント構築工事に1663万2000円を設定した。秋から導入するタブレット端末の環境整備を図る。
桂中学校では、校舎改修工事の実施設計業務に127万5000円を盛り込んでいる。
保健福祉センター改修工事では1122万2000円を新規に予算化した。七会保健福祉センターのボイラー更新工事および常北保健福祉センターの給水設備修繕工事を行う。
公共下水道事業会計では流域下水道整備事業として3億2549万6000円を設定。補助分で延長820m、単独分で延長1550mの汚水管渠工事を行うとともに、公共桝設置工事を計画している。
特定環境保全公共下水道整備事業には144万5000円を計上し、単独分で延長10mの汚水管渠埋設工事を予定。新規で広域化・共同化計画策定業務に616万円を計上し、効率的な下水道整備の促進や効率化を図り、検討を進めていく。
農業集落排水事業会計では農業集落排水維持管理事業に5471万2000円を設定し、町内5地区の農業集落排水処理施設や中継ポンプ施設などの維持管理を行う。
水道事業会計では基幹施設の更新工事に6720万円、老朽管更新のための実施設計および工事に6905万6000円を計上した。