名古屋市住宅都市局は3月27日、第2回久屋大通再生有識者懇談会南エリア検討部会を開いた。周辺企業やまちづくり団体、イベント主催者、商店街代表者が再生に向けた意見を発表。久屋大通西側の道路をボックス化して公園用地を拡充すべきなど、同地の魅力アップに向けた大胆な提案などがなされた。今後は、久屋大通再生有識者懇談会を開き、南エリア再生の在り方について中間骨子案をとりまとめる見通し。
検討部会の冒頭、同懇談会の堀越哲美座長(愛知産業大学学長)は、2月市会経済水道委員会における、同公園内へのアリーナ設置検討について、住宅都市局の見解を求めた。住宅都市局は、観光文化交流局が都市魅力の向上につながる施策検討として、都心部にアリーナ設置検討を行っていることを説明。次回懇談会に同局が参加または考えていることを伝えることを約束した。
その後、周辺企業やまちづくり団体、イベント主催者、商店街の各グループが事前に行った。イベント主催者グループは、東京の日比谷公園内にある野外音楽ホールのような常設の屋根付きステージや地下鉄矢場町駅近くに屋内ホール(上部空間は公園)があると、平日でもにぎわいづくりは可能だとの考えを示した。また、南北道路西側をアンダーパス化して上部を公園とすれば公園自体がスケールアップできるのではと提言した。
地元まちづくり団体は、アリーナを設置することを以前から市に要望していることを説明。平日の集客としてはもちろん、防災機能を確保して災害時などの避難場所としての活用もできるとした。
南エリアは、東西南北ともに高低差があるのが地形上の特長。デッキや地下通路の拡充を求める意見が多く出たが、デッキの場合はデッキ下空間がデッド化するや景観を損ねる場合があることに注意すべきとする意見が出た。地下通路は矢場町駅から栄駅までを結ぶべきとする意見があった。
公園機能では、各場所の役割を整理し子どもが楽しめる機能(体験型施設など)に特化したエリアを設けることで公園の魅力や平日の集客向上につながるとする意見は多く出された。
その他、南側について大須方面への流れを作る動線確保やマンションが多い区域は住民に配慮した施設を検討すべきとする意見が提示された。
提供:建通新聞社