徳島県警察本部は、2019年度の営繕計画として、新防災センター(徳島中央警察署)施設整備や駐在所整備のPFI事業を推進する他、施設防災機能強化事業で阿南署の止水板設置や三好署の非常用電源対策など、交番建て替え整備事業で昭和町交番の現地建て替えなど、駐在所リフォーム整備事業で那賀署坂州駐在所の水回りなどの改修、駐在所解体で美馬署脇町駐在所の解体などを図るため、当初予算に関連事業費を盛り込んでいる。
<新防災センター(徳島中央警察署)施設等整備事業>
治安・防災の新中核拠点となる徳島中央警察署新庁舎を核とした施設について、民間資金・活力を導入するPFI事業(BTO方式)で整備する。事業者は四電工グループが設立したSPC「徳島県警PFIサービス(中野茂代表取締役)」。
計画規模は鉄骨造(一部鉄骨鉄筋コンクリート造)耐震構造8階建て延べ1万2494平方b程度。建設地は徳島市徳島町1ノ5の徳島地方裁判所跡地約4000平方b。3月16日に起工式を行っており、4月から21年2月にかけて設計・建設を進め、21年春の供用を目指す。
19年度事業費は、PFIに係るサービス対価に11億5760万円、埋蔵文化財調査費に4800万円、建設モニタリング支援業務に927万円(別途債務負担行為として限度額944万円を設定)、直接協定締結支援業務に454万円。
<警察施設防災機能強化事業>
南海トラフ巨大地震などに備えるため、警察署の浸水対策で止水板を設置する他、自家発電施設を72時間対応に更新する。19年度は阿南署と三好署で対策実施。阿南署で止水板と電源アクセスポイントの新設、移送ポンプの更新等。三好署で老朽化空調対策工事(リプレース方式)、電源対策(自家発72時間対応に更新)などを予定。
19年度事業費は阿南署に5386万円、三好署に6202万円の計1億1588万円。
<交番・駐在所等整備事業>
地域の警察活動拠点の交番・駐在所施設の老朽化の解消と、地域の防災拠点としての機能を強化するため、民間資金を活用したPFI方式による駐在所の一括整備、駐在所リフォーム整備事業などを進める。
駐在所整備PFI事業には5億5875万円を計上。事業者は積水ハウスグループ(代表企業−積和不動産中国)で、築後40年前後を経過している駐在所(16カ所※当初17カ所だったが宍喰が対象外に)を対象に、解体、設計、建設、工事監理業務を20年3月にかけて進め、施設の供用と維持管理を順次行っていく。
交番建て替え整備事業には事業費5754万円を充てる。徳島中央署昭和町交番の建て替えで工事(既設建て替えと新築)を行う。規模は木造2階建て延べ121平方b。既設解体は鉄筋コンクリート造2階建て延べ82平方bの建物と付属施設がセット。
駐在所リフォーム整備事業(主に防水・外壁・水回り)には事業費1200万円を計上。那賀署坂州で設計と工事を予定している。
駐在所解体事業には事業費642万円を充て、美馬署脇駐在所を解体する。規模は鉄筋コンクリート造2階建て延べ116平方b。
<警察施設長寿命化推進事業>
県公共施設など総合管理計画と警察施設の長寿命化を推進するため、個別施設計画の策定の基礎資料となる詳細な現況調査や保全台帳の整備を図る。調査は15年度から4カ年程度かけて廃止や統合などを予定する施設を除くほぼ全ての施設(宿舎も含め60棟70カ所程度)を対象に実施。
個別施設計画策定の目標(最終)年に当たる19年度は、これまでの詳細現況調査結果を踏まえ、県警察施設長寿命化計画を策定する。事業費は1656万円。
提供:建通新聞社