北海道建設新聞社
2019/03/29
【北海道】労働力融通システム、19年度から試行 留萌振興局
留萌振興局は、2019年度から人手不足対策として業種間の繁閑差を利用した労働力融通システムの試行を始める。20年3―4月に建設業とホタテ漁の間で実際に労働力の融通を試みる計画だ。
同振興局は、18年度に食と観光・働き手対策室を新設し、北海道経済産業局や市町村、商工団体などと共同で人手不足解消や担い手確保に向けた調査、検討を展開。
この結果、建設業は1―4月が閑散期で、ホタテ漁は3―11月が繁忙期に当たることが分かり、両者の間で具体的に労働力融通を試行することにした。
現在は、試行に向けてホタテ漁業者の仕事の状況を映像に収めるといった準備を進め、労働者派遣の前に座学を行うなど、円滑に作業に入れる体制整備に取り組んでいる。
また、こうした動きを支援するため、労働力融通協議会を4月中に設立。自治体や1次産業、建設業、商工会など関係団体の協力を得ながら異業種間の労働力融通システム確立を目指す。
ただ現状では、留萌管内だけで労働力の母数を増やすことは困難なことから、外国人のワーキングホリデーや学生のふるさとワーキングホリデー、外国人技能実習生の活用も視野に調査研究を進める。