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建通新聞社(神奈川)
2019/03/29

【神奈川】県 湘南国際村基本計画を改訂 滞在機能など強化

 神奈川県は、葉山町と横須賀市にまたがる国際交流拠点「湘南国際村」の基本計画を改訂し、さらなる活性化を目指すことになった。滞在機能の充実や、MICE(国際会議など)の誘致を目指し、研究・研修・交流施設地区などに宿泊施設をはじめとする建物用途を加える。大楠山に連なる緑地を中心としたエリア(BC地区)の活用に向けては、民間事業者のアイデアや活力を積極的に取り入れるとし、事業公募のための検討などを進める方針。2021年度以降の事業化着手を目指すとしている。
 湘南国際村は、「歴史と文化の香り高い21世紀の緑陰滞在型の国際交流拠点」として1994年に開村。当初、計画地をA、B、Cの三つに区分し、段階的に整備することにしていたが、現在は、企業進出などを誘導するエリアをA地区に限定。その南東部に広がるBC地区については緑の再生・保全と自然環境を生かすエリアとしている。
 A地区には開村以降、総合研究大学院大学など官民合わせて16の研究施設などが立地。住宅地区には321世帯が入居している(18年4月1日現在)。しかし、未利用地が存在する他、既存の研究・研修機関などの利用者数はピーク時に比べて10万人減少している。また、BC地区は、活用が十分に進んでいない。
 こうした状況を踏まえて県は基本計画を改訂。国際交流拠点機能の強化(滞在機能の充実、MICE誘致)、自然環境のさらなる活用などを掲げ、活性化に取り組むことになった。
 新たな計画では、A地区の土地利用計画を見直すとしている。具体的には、研究・研修・交流施設地区に「宿泊・事務所・教育・文化・体育」、低層住宅地区に「教育・福祉」、居住施設地区に「教育・文化・医療・福祉」を建物用途に追加。また、BC地区で仮設駐車場として使用している箇所約3fをA地区に組み入れる方向だ。
 県が所有するBC地区については、大楠山に連なる豊かな緑の空間を生かした居住者や来村者の交流の場であるとともに、芸術、スポーツ、レクリエーション機能を強化させる方針。
 今後は、BC地区と、仮設駐車場として使用している箇所の活用に向け、事業公募に向けた調整や検討を計画的に進めるとしている。21年度以降の事業化着手を目指す。
 土地利用は、A地区が▽研究・研修・交流施設用地20・1f(仮設駐車場をA地区に組み入れた場合23・1f)▽居住施設用地16・1f▽商業・業務施設用地1・6f▽教育・健康・福祉施設用地2・5f―などの構成。地区全体の面積は75・6f(仮設駐車場をA地区に組み入れた場合78・6f)。BC地区は交流緑地101・2f(同98・2f)などとしている。

提供:建通新聞社