板野町は11日、道の駅「いたの」を整備・運営する事業者を公募型プロポーザルで選定するため、募集要項等を一部修正して再公告した。提案書類等(資格審査書類)を4月5日まで持参のみ受け付ける。提出先は産業課。
事業者募集について町は、2018年11月2日に募集要項や要求水準書、審査基準書を公表。書類提出期限の19年1月末までに1者から参加申し込みがあり、参加資格要件を満たす第一次審査は通過したものの、3月8日に開いた同委員会で企画提案書等の内容が募集要項等の要件を満たしていないとの評価結果が出されたため申込者を非選定とし、あらためて募集要項の事業条件にある施設の維持管理業務および運営業務に要する費用、指定管理者の指定について一部を修正し再公告した。応募者の構成や参加資格要件など事業の参加資格についての変更はないとしている。
今後のスケジュールは、4月上旬に応募者のヒアリングを開催するとともに選定委員会を開き、優先交渉権者の決定および審査結果の町長への報告を経て、同月中旬に優先交渉権者を正式決定する。その後、5月中旬に基本協定、事業契約を締結する運び。事業は町が施設整備に係る資金調達を行い、設計・建設・運営を民間事業者に委託する「DBO方式(Design Build Operate)」で実施。事業期間は事業者との契約締結日から2036年3月31日までの期間(維持管理・運営期間は約15年間)。ただし、事業期間中の業務が効率的、安定的に行われている場合は、新たな事業計画等を審査した上で継続可能とする。
事業の主な参加資格として、応募者構成は、単独または複数の事業者によって構成されるグループで、事業者共通の参加資格要件は県内に本店、支店、事業所等(県内に事業所がない者は、開設時までに設置)を有すること。設計事業者の参加資格は1級建築士事務所登録や類似施設の基本・実施設計業務の実績、建設事業者は、経審における直近の建築一式の総合評定値が1000点以上、類似施設の施工実績などを求めている。
道の駅「いたの」は、川端字中手崎39ノ5他の県道1号徳島引田線西側敷地約4万平方bを造成し整備。町が約3万6000平方bに地域振興施設(飲食施設、産地直売所など)、駐車場、防災広場、防災ヘリポート、高速バス停留所、水素ステーション、EV急速充電器を整備する他、徳島県が約4000平方bに公衆トイレや駐車場、道路情報提供装置、災害対応トイレ、耐震性貯水槽を整備する。
造成工事の着手に伴い3月10日に現地で起工式を開催。農業や観光、地元の商業といったまちの魅力を含めた地域振興の拠点施設としての期待が寄せられている。総事業費は32億円。21年春の完成を目指していく。
提供:建通新聞社