香川県水産審議会漁港・漁場整備部会(松本タミ部会長)が3月12日、県庁内で開かれ、県農政水産部が示した2019年度の漁港整備、漁場整備事業の計画案について承認した。漁場整備では県が進める塩飽地区(多度津町佐柳工区)0・4fでシーマーク礁、シェルナース礁1・3型、投石(マウンド)礁に引き続き着手し、ガラモ場を造成する。19年度の事業費は4500万円を見込む。新規に播磨灘東讃地区(さぬき市津田町猪塚、津田工区)で3100万円を投じ、シェルナース礁1・3型、投石マウンド礁により増殖場(ガラモ場)を0・4f造成する。調査関係では三豊市詫間工区で三豊地区増殖場のモニタリング調査を継続する。今後、県水産審議会での報告を経て各事業主体が19年度に事業を本格化する。
19年度の漁港整備事業計画を見ると、水産物供給基盤整備機能保全事業(保全工事)で、事業費1億6800万円を投じ、高松市が高松漁港で物揚場防食(延長140b)、坂出市が西浦漁港の物揚場(延長50b)の保全工事を継続する。
特定漁港漁場整備では4億円を投じ、観音寺市が伊吹漁港で防波堤(基礎工)(延長50b)の継続整備に取り組む。港整備交付金では継続で、三豊市が19年度に本村漁港で浮桟橋1基を整備する。事業費2億0400万円を見込む。
一方、南海トラフ対応を含む地震・津波対策(高潮対策事業)で、さぬき市は脇元漁港の胸壁(延長90b)、多度津町は白方漁港の護岸(延長60b)、小豆島町が福田漁港の胸壁、陸こう等(延長126b)、高松市が房前漁港の護岸(延長344b)の整備に継続で取り組む他、東かがわ市は、新規に引田漁港で防波堤、胸壁の測量試験に着手する。事業費はこれら事業合わせて2億4700万円を見込む。
さらに、海岸堤防等老朽化対策事業として、19年度に高松市が房前漁港他7港、土庄町が小部漁港他5港、小豆島町が入部漁港他9漁港で引き続き調査計画を策定する。
一方で、▽坂出市―西浦漁港他3港▽さぬき市―脇元漁港他4港▽東かがわ市―相生漁港他4港▽三豊市―積漁港他2港▽三豊市―本村漁港▽坂出市―櫃石漁港の調査・計画策定に各市町が新規に取り組む予定。事業費は継続・新規合わせて6770万円。この他、漁港の国庫補助に乗らない小規模漁港を対象にした単独県費補助では、高松市他7市町が浦生漁港他11地区で護岸、胸壁、物揚場などを整備する予定。事業費は8500万円を見込む。
提供:建通新聞社