東京都建設局は、代々木公園の新たな整備区域約1・2fについて、2019年度に整備計画を策定するとともに、民間のノウハウと資金を活用する事業スキームの検討を進める方針だ。
1967年に開園した代々木公園(渋谷区代々木神園町他)の都市計画決定区域面積は約65・8fで、このうち道路を挟んだ北側のA地区(森林公園)と南側のB地区(陸上競技場、野外ステージなど)など約54fを供用している。
新たに整備計画を策定するのは、国立代々木競技場の南側に面し、岸記念体育会館と都水道局のポンプ所がある約1・2fの区域。岸記念体育会館については近接地に建設中の建物に19年度に移転する予定。ポンプ所は都が給水所として改修計画を検討しており、地下に配置して上部を公園利用できるようにすることを想定している。
今後の整備の方向性については、都公園審議会が1月に中間的な取りまとめを行い、豊かなみどりを確保しながら、民間ならではの発想を積極的に取り入れ、多様なニーズに対応した施設整備をするよう提案した。
中間まとめでは、岸記念体育館のある北側の区域を「みどりと集いのゾーン」、水道施設のある区域を「雑木林とヒーリングガーデンのゾーン」に設定。先行整備する、みどりと集いのゾーンでは、原宿駅からの顔となるエントランスを整備し、公園への利用動線を確保するとともに、原宿と渋谷を結び付け多様な人が集う空間として、民間の新たな視点を取り入れた魅力的な施設を整備することを求めている。
都では2月に実施した、中間まとめに対するパブリックコメントの結果を踏まえながら、19年度に具体的な整備計画を策定する。合わせて民間のノウハウと資金を活用する事業スキームを検討し、民活導入による施設整備に道筋を付ける。
提供:建通新聞社