横浜市交通局は市営交通の次期中期経営計画(2019〜22年度)の素案をまとめ、計画期間中の建設改良費を985億円と見積もった。このうち地下鉄事業は872億円とし、ブルーライン(BL)駅の大規模改良に94億円、BLシールドトンネル補修・塩害対策区間構築補修に82億円、グリーンライン(GL)6両化に車両を含め74億円を投じる他、高速鉄道3号線延伸の早期事業着手を目指す。バス事業は113億円で、営業所の改修に6・8億円、バス停の上屋とベンチの更新・新設に1・4億円を充てる。さらに両事業の人材育成を目的とした「総合研修センター」の整備に向けて検討・設計を進める。今後10年間の建設改良費も算出し、バスと地下鉄で総額2041億円と推計している。
地下鉄事業のうち、BL駅の大規模改良は▽関内▽新横浜▽上大岡―の3駅を計画期間中に完了させる。BLシールドトンネル補修・塩害対策区間構築補修は平沼町と大江橋のシールド補修を計画期間中に完了させるとともに、宮元町シールドの補修を実施。関内駅と大江橋の換気塔の補修も終わらせる。
GL6両化はホームドアの延伸などの整備や車両の増備を進め、22年度に17編成中3編成を6両化する。
3号線延伸(BL新百合ケ丘延伸)は今年1月に市として事業化を決定。これを受けて交通局が第1種鉄道事業者として早期事業着手を目指すことを明記した。
これらに加え▽早期運転再開のためのBL耐震補強(柱1000本)▽BLサードレール脱落防止対策(高架部6・4`、19〜21年度)▽BL軌道改良の継続実施(高島町〜関内間完了、三ツ沢下町〜横浜間着手、関内〜伊勢佐木長者町の急曲線区間着手)―なども挙げている。
一方、バス事業の営業所改修は計画期間中に5カ所を完了し、バス停の上屋とベンチの更新・新設を▽ベンチ10基▽広告付き上屋20基▽直営上屋4基―の規模で毎年度実施する。
総合研修センターは計画期間中に「検討及び設計が進んでいる」との目標を立てた。
次期中期経営計画は素案に対する3〜4月の市民意見募集などを経て6月ごろに正式策定する
提供:建通新聞社