香川県教育委員会は2019年度当初予算案に県立高校の老朽校舎等改築事業として14億0349万円を盛り込んだ。このうち、高松商業高校体育館と笠田高校の校舎棟などの改築に伴う実施設計に着手する一方、農業経営高校の校舎棟など全施設の改築に取り組むため、運動場を含む全体配置計画や総合的な規模検討など、基本計画の策定作業を19年度に進める。同計画策定は3月に斎賀建築設計事務所(観音寺市)に委託した。設計期間は19年7月31日。老朽校舎等と拓心寮の改築内容等を整理・検討し基本計画としてまとめる。19年度以降に基本設計、20年度以降に各施設の実施設計に順次着手したい考えだ。
農業経営高校(綾川町)の校地には北館(鉄筋コンクリート造2階建て延べ648平方b、同造2階建て延べ637平方b)、家庭科棟(同造2階建て延べ540平方b、同造2階建て延べ135平方b)、本館(同造3階建て延べ853平方b、同造3階建て延べ826平方b、同造3階建て延べ686平方b、同造3階建て延べ332平方b)、体育館(同造平屋884平方b)、剣道場(鉄骨造平屋300平方b)、柔道場(同造平屋216平方b)などの校舎棟がある。
また、拓心寮のA棟(鉄筋コンクリート造4階建て延べ1556平方b)、B棟(同造2階建て延べ1316平方b)、C棟(同造2階建て延べ495平方b)、D棟(同造3階建て延べ1495平方b)、農業経営実習室(鉄骨造2階建て延べ385平方b)A棟ボイラー室(鉄筋コンクリート造平屋34平方b)などがある。
基本計画では学校の現状を把握し、計画条件の整理や検討などを行う。
高松商業高校(高松市松島町)では南体育館を改築するため、改築実施設計を18年度に委託する。南体育館改築の基本設計は黒木建築設計事務所(高松市)が担当。19年度に別途、改築実施設計を外注し20〜21年度に改築工事に着手する。工事ヤードが狭いことから、現体育館(鉄筋コンクリート造2階て延べ1458平方b)を解体後、同跡地に新体育館を建て替える。
笠田高校(三豊市豊中町笠田竹田)では19年度に校舎棟などの改築実施設計に着手する。基本設計(三豊市)はタカネ設計(高松市)が担当。設計期間は2019年3月29日。校舎棟、体育館、武道場および付帯施設の建築計画・構造計画・設備計画を作成。敷地全体をゾーニングし動線計画、仮設計画や工程計画の他、屋外整備計画と環境配慮計画、改築対象となる建物の解体計画や仮設校舎と仮設設備の計画を策定する。
全体計画のうち、優先順位に沿って建物施設別の実施設計に19年度から着手し、20年度以降で順次解体、改築工事に着手していく。
鉄筋コンクリート造3階建ての校舎棟(管理棟延べ1170平方b・教室棟延べ1300平方b・特別教室棟延べ1440平方b・第1実習棟延べ978平方b・第2実習棟延べ1606平方b)の他、厚生棟(鉄筋コンクリート造平屋220平方b)、体育館(鉄筋コンクリート一部鉄骨造2階建て延べ1436平方b)、武道場(鉄骨造2階建て延べ450平方b)などの建物施設がある。
一方、18年度に着工した三本松高校や坂出高校の体育館改築工事を19年度も継続で進める。三本松高校体育館改築(東かがわ市三本松)の規模は、鉄筋コンクリート一部鉄骨造2階建て延べ2159平方b。18年度から19年度の2カ年で合田工務店の施工で改築工事を進めており、工期は19年10月31日。改築実施設計は市原建築設計事務所(高松市)が担当した。
坂出高校(坂出市文京町)第1体育館改築工事(建築施工・ヒカリ)も18・19年度の2カ年で工事を進める。体育館改築の実施設計は清和設計事務所(丸亀市)が担当した。新体育館の規模は鉄筋コンクリート造一部鉄骨造平屋1320平方b。
高松南高校(高松市一宮町)の校舎棟第2期改築は18年度に完了したことから、旧校舎の第2校舎棟(鉄筋コンクリート造3階建て延べ4144平方b)や、自転車置き場の解体工事を高岸工務店の施工で19年度に進める。18年度は契約のみで、19年度から工事着手する。工期は19年9月27日まで。
提供:建通新聞社