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北陸工業新聞社
2019/03/12

【新潟】防災力向上、観光誘客に期待/国道8号白根BP全線開通式 

 北陸地方整備局新潟国道事務所が整備を進めていた国道8号白根バイパスが完成し、10日に現地で全線開通式が開催された。周辺では関連イベントも開かれ、多数の市民が開通を祝った。
 同バイパスは新潟市南区保坂−戸頭間の延長5・9キロで計画。市街地を迂回し、物流を担う大型トラックなどの通過交通による渋滞や騒音、交通事故の解消を図るのが目的。鯵潟−戸頭間の延長3・9キロは15年3月に部分開通しており、今回保坂−鯵潟間の延長2・0キロが開通することで全線供用(暫定2車線)となった。
 白根学習館で行われた式典には国、県、市を始め地元関係者や施工者ら約170人が出席。最初に、塚田一郎国土交通副大臣が式辞を述べ「白根地区は300年の歴史を持つ大凧合戦や、アグリパークなど地方創生の高いポテンシャルを持つ。白根バイパスが魅力的な地域づくりを促進することを期待している」と語った。中原八一新潟市長は「市街地の渋滞緩和と防災機能の強化など、多様な効果が見込まれる。市の魅力を底上げして人口流出の抑制を図り、住みよいまちづくりを進める」と喜びを述べた。
 事業報告では、田中創新潟国道事務所長が概要を説明。91年の事業化から28年を経て全線開通に至った。整備ルートの大半が田園地帯を通り、盛土構造が主体であるため地盤改良を念入りに行ったと述べた。また、アイ・コンストラクションを推進し、3次元データやICT建機を積極的に活用した。
 式典後、会場を現地に移しバルーンリリースとテープカットを実施。塚田副大臣と中原市長のほか、県内選出の国会議員や吉岡幹夫北陸地方整備局長らが代表して、地元小学生とともにセレモニーに臨んだ。この日は周辺で記念凧揚げや太鼓の披露、開通直前の記念ウォーキングなどのイベントも開催され、多くの地元住民でにぎわった。

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