熊本県建築協会と全国健康保険協会(協会けんぽ)熊本支部は6日、従業員等の積極的な健康増進を目的とした「健康経営」の推進で協力する連携協定を結んだ。会員事業所が健康づくりに関する決意表明をしていくことで、安定した人材の確保や従業員の定着等につなげる狙い。協会けんぽ熊本支部によると、建設業団体との連携協定は全国初という。
背景には少子高齢化で生産年齢人口の減少が進み、今後、企業の人的資源がますます限られていく現実がある。このため、従業員の健康管理・増進、健康状態に起因する事故防止などに取り組んで、長く働ける魅力ある職場環境整備に相互が連携する。
協定では、健康経営の推進に向け会員事業所は、協会けんぽ熊本支部が勧奨する「ヘルスター健康宣言」を目指し、健診の受診率100%、運動や禁煙などの生活習慣の改善等を実践する。協会けんぽ熊本支部は、建築協会や事業所単位で開催する各種講習会に講師を派遣して保健指導などで協力する。
6日は、県建設会館で建築協会の笹原健嗣会長と協会けんぽ熊本支部の斉藤和則支部長が協定書に署名。笹原会長は「熊本地震後の復旧復興で従業員の心身は疲弊し、改めて健康の重要性を認識した。2019年度の協会事業計画には健康経営の推進を追加する。取り組みは、働き方改革の前進にもなるだろう」と述べた。
斉藤支部長は「健康経営は事業主の決意が重要だ。現在、建築協会会員企業のうち17社が健康宣言をしており、従業員の健康に対する思いの深さに頭がさがる。予防健康づくりの専門家組織としてしっかりサポートしていきたい」と話した。
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