県環境生活部県民生活・文化課は、県文化会館(千葉市市場町11―2)の大規模改修を計画している。新年度は基本設計や測量調査を実施するため、県の当初予算に基本設計費1億円と測量調査費3881万2000円の総額1億3881万2000円を措置した。本年度で基本設計と測量調査を実施し、2020年度に実施設計を行い、21年度に着工、21〜23年度の3か年で工事を実施する計画。発注業務は県県土整備部施設改修課に依頼する見通し。
大規模改修は、同会館が建設後50年以上を経過し、建物の老朽化が進んでいることから、「県県有建物長寿命化計画」に基づき実施する。工事の内容は、外壁補修や天井改修、バリアフリー対策などを予定。改修工事の実施に伴い、工事期間中は一部休館することも想定する。
新年度の基本設計では、具体的な改修方針や仕様を検討するほか、耐震などの基本調査を実施。また測量調査では、敷地内に国有地があることから、国有地(赤道)の整理に必要な測量業務を実施する。
県文化会館は1965年10月に着工し、67年2月に竣工、同年4月1日に開館した。当時の設計は大高建築設計事務所が担当し、工事は戸田建設が施工した。
大規模改修は95年から96年にかけて実施している。大ホールの床改修や客席、天井の改修、階段昇降機などの工事を実施した。施工は建築工事を戸田・松栄JV、電気設備工事を関電工、空調設備工事を東洋熱工業、衛生設備工事を大和設備工業が担当。
同会館の敷地面積は3万9400u。建物規模はSRC造地下3階地上3階建て延べ1万2453・44u(建築面積8161・24u)。施設内容は大ホールが固定席1787席(ほかに車椅子用スペース3席)、楽屋が小楽屋3室と大楽屋4室(うち和室1室)。小ホールは固定席252席。ほかに会議室4室、練習室(小練習室3室、中練習室1室、大練習室1室)、レストランなど。駐車場は第一駐車場2032uと第二駐車場1016uを確保。施設の管理運営は公益財団法人千葉県文化振興財団が行っている。