智頭町の3月定例会は7日開会し、新図書館建設事業費5億4500万円などを盛り込んだ一般会計総額67億9000万円の19年度当初予算案など33議案が提案された。会期は20日まで14日間。
当初予算案は前年度比13・4%(8億0300万円)増と大幅に伸びる。新図書館の建設や富沢地区コミュニティーセンターの整備などが増加要因。これら普通建設事業費は同47・6%(4億5800万円)増の12億5600万円に膨らんだ。
寺谷誠一郎町長は提案理由説明で「総合戦略も5年目を迎え総仕上げと点検の年になる」とした上で、「新図書館整備に合わせて中心市街地の活性化に取り組んでいく」と決意を述べた。
主な事業は、図書館建設に設計監理と工事、備品購入を合わせて5億4500万円を投入。20年春の開館を目指して4月中に工事発注する。富沢地区コミセンには1億3600万円を充て、旧富沢小を解体して同地区の振興と公民館機能を併せ持った施設に再生する。
体育施設管理費は8100万円。智頭温水プールの給湯機更新や屋根修繕に4000万円、町民運動場の照明灯を撤去する。
地籍調査事業は1億7800万円を計上し、西谷の一筆調査と新規に大屋、八河谷の一部で調査を開始するとともに、引き続き山林調査は智頭町森林組合に委託する。林業事業は7780万円で、宇波竹之下線を復旧するほか、林道橋梁4カ所とトンネル1カ所の点検診断を実施する。
昨年2月に国の重要文化的景観に選定された「智頭の林業景観」は、修繕整備計画に向けた事前調査に120万円。歴史の道整備には1200万円を計上し、昨年の豪雨で被災した施設を復旧する。
昨年7月豪雨の関連は、中ノ津線や西宇塚観音寺線など林道施設の復旧に1億4900万円、町道篠坂線篠坂橋など公共土木施設の復旧に4200万円を組み込んだ。
また、橋梁修繕や町道改良など社会資本整備総合交付金事業は1億8900万円を見込んだ。
当初予算案に盛り込んだ主な事業は次の通り。
▽地域活性化推進費(富沢地区コミセン)=設計監理・測量委託1014万2000円、工事1億2672万円▽地籍調査費1億7885万4000円=測量業務委託1億0660万5000円▽林業振興費=測量設計業務委託107万3000円、工事950万円▽林道費1億0614万4000円=設計監理・測量委託590万円、工事7450万円▽観光費=設計監理・測量委託73万1000円、工事574万2000円(智頭宿特産品トイレ改修)▽道路維持費=除雪委託968万2000円、道路台帳修正業務150万7000円▽道路新設改良2億0536万円=測量設計委託2410万円、工事1億5960万円▽重要文化的景観整備計画策定調査業務委託128万円▽文化財整備活用費4010万4000円=設計監理委託153万3000円、工事1002万円(歴史の道)▽図書館費5億4527万7000円=設計監理・測量委託2266万円、工事4億9417万4000円、備品購入2371万3000円▽体育施設管理費8105万4000円=工事5011万4000円(智頭温水プール給湯機など)▽林道施設災害復旧費1億4957万円=設計監理・測量委託50万円、工事1億4200万円▽道路橋梁災害復旧費4267万円=設計監理・測量委託200万円、工事3877万円
日刊建設工業新聞