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日刊建設工業新聞
2019/03/07

【鳥取】土木コン、測量、補償業務/地域密着型も試行導入

 「測量等業務」の入札制度を巡り県土整備部は6日、総合評価の本格導入に向けた改正案をまとめ、県議会地域振興県土警察常任委に説明した。総合評価は2019年度、全体発注半数の約半分に拡大し、500万円未満には新たに「地域密着型」を試行する。
 総合評価は08年度から土木関係建設コンを対象に一部実施。抽選による落札者の決定や落札率の上昇に一定成果が得られたことから、19年度は測量業務や補償関係コンに適用範囲を拡大する。
 予定価格500万円以上が対象の「簡便型総合評価」の改正案は、配置する管理技術者に優良業務実績(過去3年間)1点、45歳未満の若手技術者の場合は1点を加点。照査技術者についてもそれぞれ0・3点を配点する。また、会社手持ち業務件数(受注減点)は、1件目に30点と大幅に減点し、中下位業者まで受注が一巡するよう工夫を凝らす。2件目以降の受注からは漸減させる。
 200万円以上500万円未満には従来の「限定公募型指名競争入札」を継続する一方、全体の半数に「地域密着型総合評価」を取り入れる。手持ち業務件数は簡便型と別途に減点加算。評価項目は入札価格のほか、事務所位置(35点、20点、15点、10点、5点)と手持ち件数、配置技術者の資格、会社の成績評定点(過去3年間平均)に限定し、地域性を重視して落札者を決める。
 総合評価(簡便型、地域密着型)は、土木コン、測量、補償の各業務全体の半数程度に適用。現行の「難易度が高い」ものから「通常」にまで範囲も広げる。
 併せて、現時点で同一日の複数開札は「手持ち件数」を反映することはできないが、新制度では同一日でも受注減点を働かせて同じ業者による落札を出来るだけ排除する。
 同部は「これまでは規模の大きな会社に有利な傾向があり、総合評価の本格導入に踏み切れなかったが、試行の検証を丁寧にやっていく条件で業界からも了解が得られた」(県土総務課)と説明。21年度の本格導入に向けたステップとして、19年度から20年度にかけ2年間試行を続ける。
 今後のスケジュールは、あす8日開かれる県入契審に改正案を報告。4月9日に業界説明会を開き、システム改修後6月から試行を開始する。その後、19年度前半にも結果を検証し、不具合があれば見直しを掛ける。

日刊建設工業新聞