神奈川県県土整備局は、「週休2日制確保モデル工事」の運用を見直す考え。労務費などの割増補正(国と同様の補正係数を使用)を行う他、対象を3500万円以上の土木工事と7000万円以上の建築工事(新築)にまで拡大する。週休2日の考え方については、土曜日・日曜日の連続した現場閉所に限定せず、4週8休以上の現場閉所に改める(降雨、降雪などによる現場閉所も休日に含む)。発注方式はこれまで通り「受注者希望型」。4月1日以降に公告するモデル工事から適用する方針だ。
見直し内容のうち、割増補正は、現場閉所率28・5%(4週8休)以上を達成した場合に講じる。その係数は国と同様のものを用いる。土木工事の場合、労務費1・05、機械経費(賃料)1・04、共通仮設費率1・04、現場管理費率1・05。建築工事は労務費1・05(いずれも、国土交通省が2018年4月1日以降に入札手続きを開始する工事において適用中の補正係数)。
対象工事についてはこれまで、原則、6000万円以上の土木工事としていたが、これを拡大。土木、建築とも工期は3カ月以上であることが条件となる。また、災害復旧など、発注時に週休2日の取り組みが困難と見込まれる工事は対象外とする。
工事成績評定の加点の取り扱いも変更。現行は週休2日を8割以上達成した場合に1点加点しているが、見直し後は現場閉所率28・5%(4週8休)以上を達成した場合に1点加点する。また、土曜日・日曜日の連続した現場閉所を達成したときには、さらに1点を加点する。
○18年度ゼロ県債工事には特例措置
適用時期は4月1日以降の公告工事。ただし、18年度ゼロ県債工事は、見直し後の新たな実施要領を適用できるよう特例的な措置を講じるとしている。
県土整備局が週休2日制確保モデル工事を開始したのは16年度。18年12月末までに220件を発注。受注者が希望した131件(約60%)で週休2日に取り組んでおり、うち64件が完成している。完成した工事で週休2日を8割以上達成したのは55件だった。
提供:建通新聞社