相模原市は、JR相模原駅周辺の合流式下水道区域の分流化事業について、公民連携による包括的な民間委託を検討する。対象エリアは未整備の約144f、事業期間は2020〜24年度の4カ年。設計、積算、施工、施工監理などを一括した複数年契約による委託を想定しており、事業費は50億円程度を見込む。今後、民間事業者の意見などを参考にし、市内部で詳細を検討。19年度内にプロポーザル方式で事業者を選定する方針だ。
JR相模原駅周辺では、05年度から分流化事業として、合流化で整備した393fについて、新たに分流汚水管を整備し、既設の合流管を分流雨水管へ転用する事業を進めている。17年度末時点で約235f(約60%)が完了、現行の計画では18〜30年度末までに残りの約160fを整備するとしていた。
今後の整備地区には、一方通行などの交通規制が多いことや、年間施工量が増加することによる発注者の負担増加など、多くの課題がある。また、分流化事業を早期に完成して事業効果を発現させるため、公民連携による包括的な民間委託について検討することにした。
現段階で詳細は決まっていないが、▽事業期間を20〜24年度とし、完成を6年間前倒し▽設計、積算、施工、施工監理などを複数年契約の一括委託▽企画提案内容などで評価するプロポーザル方式で事業者を決定―するなどを想定。業種や体制、工区分けなどは未定で、受注機会の確保について工夫が必要としている。
具体的な手法の案を整理する前に、より良い手法の模索や実現可能性を確認するため、民間事業者の意見などを参考にして、プロポーザル実施に向けた検討を今後進める。事業費については、現行の整備計画(20〜30年度)での工事費約50億円を目安とし、プロポーザル実施時には提示する。
提供:建通新聞社