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建通新聞社
2019/03/06

【大阪】大阪府 3大水門の更新に本格着手

 大阪府は、2019年度から木津川水門など3大水門の更新に本格着手する。19年度は当初予算案に7000万円を計上し、木津川水門の新設に向けた詳細設計に着手する方針だ。
 新設の対象となるのは、木津川水門、安治川水門、尻無川水門の3大水門。このうち、もっとも劣化が進み、早急に着手する必要がある木津川水門について、水門の構造などに関する詳細設計を19年度に委託する予定。木津川水門については約10年、残りの2水門についても20年をめどに更新を完了させる考えだ。
 現水門の機能を維持しながらの更新となるため、それぞれの水門付近に新水門を整備する計画。現在のところ、既存水門については新水門完成後に撤去する方針。
 新設水門に必要な機能としては▽想定される津波に対し浸水被害が発生しない▽南海トラフによる津波波力に耐力がある▽地震・津波発生後も高潮水門として対応可能である―などとしている。
 既存の各水門が設計耐力の超過を迎える時期は、メーカーによる精密点検の結果から推測。これによると、木津川水門が最も早く31年、安治川水門が34年、尻無川水門が41年までに順次整備を完了させる必要がある。
 現在、新設水門の設置位置などを決める基本検討業務を、パシフィックコンサルタンツ大阪本社(大阪市北区)が担当して進めている。
 昨年、近畿地方でも猛威を振るった台風21号では、大阪湾の各地で最高潮位を記録。3大水門が機能して高潮被害を食い止めた。しかし、いずれの水門も完成から50年近くが経過し、老朽化も進んでいることから計約360億円を投入して更新することにした。
提供:建通新聞社