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滋賀産業新聞
2019/03/06

【滋賀】滋賀県 南湖湖底改善に向けた影響調査

 琵琶湖南部(南湖)の生態系改善とかつての生コン掘削跡地調査のため滋賀県琵琶湖環境部琵琶湖保全再生課は、「南湖湖底改善に向けた影響調査」の名称で2019年度当初予算案に360万円を盛り込んだ。
 同課は、土木交通部流域政策局、農政水産部水産課との協議会を行い、予算承認後早い段階で湖底の調査を1年かけて行う予定。
 調査終了後は、現状の湖底を埋め立てか、周囲の土砂を深い所に落として全体を均等に均していく―など最良な整備方法を選定し、周辺生物への影響を抑えつつ順次改善工事を実行していく方針だ。
 南湖は、琵琶湖でも水深が最深で7・5bと浅く、長年生物の繁殖地として県漁業関係者が利用していた。しかし、生コン需要が伸びてきた1960年代からそれに比例するように採掘作業も増大し、2009年に環境問題から掘削中止を決めるまで続けられた。
 当時掘削された跡地は266ヵ所に上り、深い所では10b以上掘り出された所も10ヵ所以上存在する。
 更に、近年の調査によりそれら採掘跡が原因で無酸素地帯が形成され、それが一定期間を過ぎた段階で湖底を回遊し、湖底生物に悪影響を与えているがわかり、生態系維持と環境保護のためにも、同水域における保全活動に進められるように固定調査や生態系確認などを現在も実施している。

提供:滋賀産業新聞