国土交通省は1日、31年度予算に向けて、新規事業採択時評価の手続きに着手したと発表した。京都関係では、道路事業の一般国道24号城陽木津川バイパスを新規事業化候補箇所に盛り込んだ。
国交省は、公共事業の効率性及びその実施過程の透明性の一層の向上を図るため、新規事業採択時評価を実施している。
31年度予算に向け、新規事業化候補箇所について、地方負担の負担者である都道府県等への意見聴取を開始し、新規事業採択時評価の手続き等に着手。今後、都道府県等の他に学識経験者等の第三者から構成される委員会等の意見も聴き、評価結果をとりまとめる予定。
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木津川右岸地域の南北軸となり、災害時における国道24号の代替路線となる幹線道路の整備を巡っては、城陽市、井手町、木津川市の沿線3市町が平成元年に木津川右岸宇治木津線道路新設促進協議会を立ち上げ、宇治木津線の事業化を要望してきた。
近畿地方整備局は、概略ルート・構造の検討(計画段階評価を進めるための調査)を実施。29年9月開催の社会資本整備審議会道路分科会近畿地方小委員会で山裾ルート案、市街地ルート案、現道拡幅案の3案を公表した。その後のアンケート調査等も踏まえ、30年3月開催の同小委員会において、計画段階評価で山裾ルート帯を対応方針として決定した。影響する家屋数等は約60棟、コスト面は約230億円(高架や用地補償が少ない)と想定。なお近畿地整京都国道事務所は、計画段階評価の対応方針に基づき、道路予備設計を行う京都府南部地域道路予備設計業務をパシフィックコンサルタンツで実施。
30年9月に近畿地整は京都府に都市計画決定要請書を手交した。これを受け、京都府は、31年2月開催の第138回京都府都市計画審議会で都市計画道路「城陽井手木津川線」の都市計画案を審議し、原案通り可決した。
府都計審で明らかになったルート計画によると、起点は城陽市富野長谷山で、井手町井手下赤田などを経由し、終点は木津川市山城町上狛森ノ前。
城陽市が都市計画決定した3・3・207東部丘陵線の合流部に新たに交差点を設置し、その交差点を起点に南へ向かう。起点からは、城陽市東部丘陵地(山砂利採取跡地)を通過し、国道307号青谷バイパスなどの間を抜けて、国立病院機構南京都病院からできるだけ距離をとった西側を通過する。国道307号の旧道及び一級河川青谷川を通過し、白坂テクノパークの東側で国道307号青谷バイパスと平面交差する。起点から青谷バイパスまでは両側歩道のW15mとする。
井手町多賀地区は、山裾を通過するルート。白坂テクノパークの東側から観光農園の間を通り、高神社の東側、町営グラウンドの西側を通る。この区間は山裾を通るため、西側のみの片側歩道のW11・5mとする。
井手地区は、井手町自然休養村管理センター、府立山城勤労者福祉会館の間を通り、府道和束井手線と平面交差する。府道和束井手線から南は、老人福祉センター玉泉苑などの西側を通る。この区間は両側歩道のW15mとする。
木津川市域は、小渋川を渡り、綺原神社、蟹満寺などの間を通り、不動川公園の西側を通る。この区間は山裾を通るため、西側のみの片側歩道のW11・5mとする。
終点付近は、第一加圧ポンプ場などの西側を通り、山城配水池などの間を抜け、高齢者総合福祉施設山城ぬくもりの里の東側を通過し、終点の国道163号と3・1・17東中央線の交差点に平面交差する。この区間は山裾を通るため、西側のみの片側歩道のW11・5mとする。
総延長は1万1150m。内訳は起点から、地表式L1110m(W15m)、嵩上式L670m(城陽市中中山〜城陽市市辺大谷。W15m)、地表式L150m、掘割式L550m(城陽市市辺大谷〜井手町多賀墓ノ平。W11・5m)、地表式L3520m、地表式L220m、嵩上式L500m(木津川市山城町綺田柏谷〜木津川市山城町綺田平後。W11・5m)、地表式L770m、嵩上式L540m(木津川市山城町綺田山ノ上〜木津川市山城町平尾畑。W11・5m)、地表式L3120m(W11・5m)。
標準横断図によると、幅員は両側歩道部がW15m(3・25m×2車線、0・75m×2、歩道3・50m×2(両側))、片側歩道部がW11・5m(3・25m×2車線、0・75m×2、歩道3・50m×1(片側))。片側歩道は西側のみ。