東京都都市整備局と建設局は、「東武鉄道東上本線(大山駅付近)連続立体交差事業」の環境影響評価書案に寄せられた意見に対する見解書をまとめた。高架化による騒音や日影、住環境の悪化などを不安視する都民や板橋区長の意見に対し、それらの影響を可能な限り回避・低減するための取り組みを検討・実施していく考えを示している。今後、評価書の作成など環境影響評価手続きとともに都市計画手続きを進め、2021年度の事業着手を目指す。
同事業の対象区間は、板橋区板橋2丁目(山手通りの東側)〜仲町(中板橋駅手前)の延長約1・6`。構造は起点側から▽地平区間(延長約0・15`)▽擁壁区間(0・05`)▽高架橋区間(1・2`)▽地平区間(0・2`)―とし、駅付近にある8カ所の“開かずの踏切”を解消する計画。
高架化する駅部は幅20b、高さ16b、延長210b。高架橋は幅員10b、高さ3〜11b、擁壁部は構造物幅員10b、高さ2〜3b。上りと下りの仮線を整備した上で高架橋を建設する。擁壁区間は、上りの仮線を整備して現在の上り線に下り線を一時的に移す形で整備を進める計画。準備工を含め10カ年で完成させる考えだ。
設計や工事については都が東武鉄道に依頼する形で進める。
提供:建通新聞社