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建設経済新聞社
2019/03/01

【京都】西市街地の浸水対策事業 高野川右岸に4ポンプ場 31年度に大手ポンプ場着工

 舞鶴市は、西市街地の浸水被害の軽減を図るため、京都府の高野川整備事業と連携し、雨水ポンプ場を整備する。
 二級河川高野川の下流域では、16年10月の台風23号、25年9月の台風18号などで大規模な浸水被害が発生。被害は、洪水や高潮が堤防を越える越水、排水路などを通じた市街地への逆流、内水氾濫など複合的な要因によるもので、従来の河川改修だけでは対策が困難なため、京都府と舞鶴市が治水対策協議会を立ち上げ、28年9月から検討を進め、総合的な治水対策をまとめた。
 1期10年、2期5年の概ね15年間で進める治水対策において、府は堤防の嵩上げ、河道掘削、護岸整備など、舞鶴市は貯留施設や水路整備などのほか、府の河川改修の進捗に合わせて、高野川右岸に内水排除ポンプを1期で3ヵ所(静渓川合流点、竹屋排水路合流点、大手川合流点)、2期で1ヵ所(折原水路合流点)を整備する計画。
 舞鶴市は、31年度当初予算案の下水道事業会計の雨水処理事業に1億3500万円を計上するとともに、債務負担行為として雨水処理事業費(ポンプ場整備分)に限度額3億円を設定した。
 ポンプ場建設の初弾工事として、大手ポンプ場整備工事に着手する。非出水期を中心に31年度〜33年度の3ヵ年で工事を進める。
 大手ポンプ場は揚水能力129m3/分×3台。敷地面積は当初390uだったが、非常時の自家発電機を設置するため、北側部分を追加し790uに変更する。
 大手ポンプ場の面積変更は、舞鶴市都市計画審議会で承認され、京都府知事との協議が完了し2月14日付で都市計画決定を告示した。3月中に都市計画法事業認可及び下水道法事業計画策定を経て、31年度から事業実施(大手ポンプ場の工事着手)する。
 31年度は静渓ポンプ場の詳細設計も進める。静渓ポンプ場は揚水能力80m3/分×4台、敷地面積570u。
 30年度委託の2機場(大手、静渓)の基本設計はパシフィックコンサルタンツ京都事務所(京都市下京区)が担当。30年度委託の1機場(大手)の実施設計(詳細設計)も同社が担当。
 また舞鶴市は、国の補正予算措置等により国庫補助金の追加内示を受けたことに伴い、予算を増額補正。30年度3月補正予算案の下水道事業会計(第3号)の雨水処理事業に2500万円を計上した。当初予算額3090万円に今回追加の2500万円を加え、補正後は5590万円。
 竹屋ポンプ場(面積40u)の実施設計のほか、左岸にも計画するポンプ場の実施設計に充てる。