本紙は、2018年(1〜12月)の県内新設住宅着工戸数をまとめた。総戸数は前年比5・6%減の9819戸で、4年ぶりに1万戸を下回った。前年不調だった分譲住宅が25・5%(387戸)増と躍進。持家も増加に転じたものの、貸家の25・8%(1093戸)減が響いた。地区別では、南薩の上げ幅が顕著で、北薩や大隅も増加。一方、大島や姶良、鹿児島、熊毛の4地区が減少した。市町村別では鹿児島市が500戸超ものマイナスとなった。
総戸数は、ピーク時の1996年から1万戸も減少。直近では2014年の9980戸以来の1万戸割れとなった。10月の消費税増税(8%→10%)を直前に控え、駆け込み需要も見込まれるが、その後の反動も予想され、1万戸前後で推移するものと思われる。
利用関係別では、貸家が3140戸で同25・8%(1093戸)の大幅減となったものの、分譲住宅が同25・5%(387戸)増の1906戸と大幅にプラス。持家も4670戸で前年比3・6%(164戸)増となった。
エリア別では、南薩地区が堅調な伸びを見せ、4市全てがプラス。特に、指宿市は前年比43・3%(61戸)増の202戸、枕崎市は同30・3%(23戸)増の99戸と伸び幅が大きかった。
このほか、北薩地区(3市2町)も前年に続いて好調を維持。阿久根市と薩摩川内市が高い伸び。一方、大島地区(1市9町2村)は前回から25・6%(92戸)減少した。
全体の半数前後を占める鹿児島市は、前年の大幅減に引き続いて、今回も1割(536戸)減の4648戸。ほか、霧島市789戸や霧島市651戸、姶良市644戸、日置市238戸など人口の多い自治体でのマイナスも目立った。
43市町村の前年比増減は、プラスが19市町村、マイナスが23市町村、同数が1市村。直近3年で増加が続いているのは、いちき串木野市、枕崎市、阿久根市、薩摩川内市、西之表市、東串良町、南大隅町、肝付町、知名町の9市町だった。