担い手不足が喫緊の課題となっている建設業の人材育成・定着を促進しようと、富山県建設業協会が2018年度に開いた「建設業資格取得支援講座」の実施状況がまとまった。
1・2級の土木および建築施工管理技士の資格取得に向けて実施した7講座(8試験)のうち、6つの試験で全国平均の合格率を大きく上回り、講座の受講が、高い効果を発揮していることが分かった。
厚生労働省等の助成金を活用し、今年度から同協会が建築資料研究社(日建学院)に業務を委託する形で開催。講座は、5月22日の1級建築施工管理技士(学科)を皮切り、11月までの期間、日建学院富山校で順次行われた。
18年度合格率の結果を見ると、(1)1級建築(学科)=46・7%(全国平均36・6%)(2)1級土木(学科)=68・8%(同56・5%)(3)1級建築(実地)=35・0%(同37・1%)(4)1級土木(実地)=46・4%(同34・5%)(5)2級土木(学科)=63・9%(同63・4%)(6)2級土木(実地)=46・8%(同35・0%)(7)2級建築=学科40・0%(同25・9%)、実地20・0%(同25・2%)―。
8試験のうち、5試験で全国平均の合格率を10%以上上回り、特に2級建築の学科では、14・1%上回った。
講座受講者の合格率は、全国平均と比べ概ね高く、非常に効果的な事業であることが証明されたことから、同協会では、来年度も引き続き同様の講座を開催することにしている。