医療法人徳洲会鹿児島徳洲会病院(池田佳広院長)は、鹿児島市のイオン鹿児島谷山店跡地に移転新築を計画している。プロポーザルで設計は梓設計を選定し基本設計などを進めている。建物は、耐震または制震構造で8階建約2万8000uを想定。12月ごろに着工し、2021年7月の竣工、同年9月開院(診療開始)を目指す。
下荒田3丁目にある現病院(1万2900u)は、1987年に開設。築後30年以上が経過し老朽化が進んでいる。8人床の大部屋が多く、性別による部屋の区分けなど、プライバシーに配慮した対応も難しい状況となっている。
移転先は、南栄5丁目10−51外3筆(準工業地域)の敷地1万8868u。主な機能は、災害拠点病院の指定要件を満たす施設・設備(ヘリポート、井水設備、災害備蓄倉庫、災害時臨時病棟外)を備える考え。講堂・会議室を学習・研修の場として地域に開放し、災害訓練等も開催予定。
配置計画は、産業道路側に患者用駐車場・駐輪場、錦江湾側に病棟を整備する。立面計画は、1階が外来関係、防災センター、コンビニ、カフェ−など。2階には総務部門、スタッフラウンジ、保育所、介護関係、3階はICU、災害備蓄倉庫、手術室等を見込む。
4階から7階までが病床。内訳は1人床46室、4人床56室、5人床6室の計310床。8階は機械室、屋上はヘリポートとなる。
設備関係は、エレベーター10基、ダムウェター1基、遠隔画像診断装置、制震装置等を検討。また、将来を見据えた高度急性期機能のスペース等も確保予定で、同市南部地域等の救急医療を担う。
今後のスケジュールは、基本設計を3月までに終わらせ、4月から8月までを実施設計に充て、7月に各種申請を予定し12月の着工を目指す。