富山県議会2月定例会は25日開会し、石井隆一知事が提案理由説明を行った。
まず、前年度比1・1%増の一般会計予算について、「2年連続で増額予算とし、政策経費は5・8%増、2月補正とあわせた14カ月予算で5・2%増となる」と説明した上で、「平成から移り変わるとやま新時代において、さらなる飛躍を目指し、元気とやまを創造するため、各般の施策を総合的、戦略的に展開していく積極的な予算」と位置づけた。
中山間地域の振興では、部局横断的に総合的な振興策を講じるため、「地域振興・中山間対策室を新設し、中山間地域創生のための戦略策定に向けた検討を行う」と述べ、地域資源を活用した新たな商品の発掘、大学と連携した農業再生にも取り組む考えを示した。
観光振興については、「60年以上経過したケーブルカーに代わる新たなアクセスとして、立山―美女平間のロープウエーの整備を優先して検討するため、環境調査を行う」と表明。立山黒部の世界ブランド化に向け、称名滝へのアクセス向上の調査、弥陀ヶ原における商用電源供給用の設備整備、ICTを活用した安全登山総合対策を進めるとした。
このほか、とやま醸造・発酵オープンラボ、中央農業高校寄宿舎、県立大学の環境工学実験棟、富山南警察署などの整備を挙げた。