御嵩町は、国史跡中山道保存活用計画案を公表した。整備地区を西洞、小原・謡坂、謡坂・津橋、津橋の4地区に分け、それぞれの地区において、休憩施設や法面、排水溝などを順次整備するための検討内容などを盛り込んだ。パブリックコメントを経て、3月20日までに計画を決定する。
町内にかかる中山道の一部が2016年に国の史跡に指定された。対象となったのは、西洞、小原、謡坂、津橋地区を通る、総延長約3・6`区間。現状は石畳、舗装道、未舗装道などとなっている。
国の指定を受け町は、史跡の魅力を生かしたまちづくりを行うため、整備方針を示す保存活用計画を策定することにした。
整備地区は、@牛の鼻欠け坂(西洞地区)A謡坂石畳(小原・謡坂地区)B御殿場(謡坂・津橋地区)C藤上坂(津橋地区)の四つに分けた。住民の生活道路として使用している箇所もあるが、いずれも、国の指定史跡整備方針に従い、形状や景観の大きな改変にならないようにすることを前提に整備を進める考え。
地区ごとの内容を見ると、@は岩盤を削った急な曲がり坂を含む地区。整備は、法面土留めの設置や休憩施設整備、石張水路改修、下水管の設置などを検討する。
Aは特徴的な石畳が続いている地区。排水溝の見直しや休憩施設のベンチとテーブルの更新、石像の馬頭観音像の保存に向け、施策を講じるとしている。
Bは峠道が多く、カラー舗装されている地区。法面の土留め設置や排水溝整備などをする予定。
Cは開発されておらず、管理が行き届いていない地区。法面の修繕など周辺環境の整備や案内板の設置などを検討する。
計画の策定業務はエディケーション(名古屋市中村区)が担当している。
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建通新聞社