我孫子市が22日明らかにした2019年度当初予算案によると、一般会計の規模は前年度比0・7%減の379億6000万円。また、特別会計では公共下水道事業会計に同5・6%減の31億7300万円を計上するとともに、水道事業会計では収益的支出に同0・7%減の24億9759万4000円、資本的支出に同44・6%増の14億8923万8000円を計上。目玉となる新クリーンセンター整備事業では、DBO式での発注に向けて、実施設計及び建設工事で総額約158億円の継続費(19〜22年度)を設定するとともに、運営・維持管理業務で限度額約112億3700万円の債務負担行為(期間23〜42年度)を設定する。(2面に主な重点施策事業)
一般会計歳出のうち普通建設事業費は、前年度比43・7%減の15億3522万9000円。補助、単独の内訳は、補助事業費が同62・5%減の3億6325万7000円、単独事業費が同33・3%減の11億7197万2000円。JR湖北駅屋根延長工事や消防はしご車購入費の減等で、額にして11億9023万6000円前年度を下回った。
継続費に関しては、新クリーンセンター整備事業(新廃棄物処理施設実施設計、建設工事)で総額158億17万6000円(19年度0、20年度47億4005万3000円、21年度79億8万7000円、22年度31億6003万6000円)、下新木踏切道の改良(JR負担金)で総額2億4084万円(19年度6000万円、20年度1億8084万円)、総合計画策定事業で総額1238万7000円(19年度543万2000円、20年度232万8000円、21年度462万7000円)、旧井上家住宅の保存活用(母屋保存整備工事実施設計)で総額1809万2000円(19年度307万8000円、20年度1501万4000円)を設定。
新クリーンセンター整備事業は、市が資金を調達し、設計・施工・運営を一括して民間に委託するDBO方式で実施する。昨年10月に実施方針等を公表しており、今後、特定事業の選定を経て19年度当初に入札公告を行う予定。
事業用地は同市中峠2264及び2274の市街化調整区域(建ぺい率60%、容積率200%)で、用地面積約2・9ha(うち工事用地約0・9ha)。処理方式は全連続運転ストーカ式焼却炉、施設規模は120t/日(60t/日×2炉)、燃焼ガス焼却方式は廃熱ボイラ方式。
環境影響評価業務(16〜18年度)、施設詳細配置計画、PFI導入可能性調査、整備運営事業の事業者選定支援業務とも、国際航業がコンサルタント業務を担当。また、既設のクリーンセンターの施工者は日立造船。
【地方創生への取り組み】
▽就労・起業・創業への支援=337万8000円
【手賀沼をはじめとする我孫子ならではの自然を大切にし、環境にやさしい暮らしを育むまちづくり】
▽省エネルギー化の推進=7728万5000円。街路灯LED化、公共施設照明LED化、住宅用省エネルギー設備設置補助等▽手賀沼親水広場を中心とした交流人口の拡大と地域の活性化=231万9000円(18年度からの繰り越し7989万円)。手賀沼親水広場じゃぶじゃぶ池整備
【我孫子の資源を生かし、豊かな地域を創りだす活力あるまちづくり】
▽文化財の保存と活用=307万8000円。旧井上家住宅の母屋の保存工事に向けた実施設計を2か年(19〜20年度)で実施▽企業が進出・操業しやすい環境づくり=9万8000円。17年度の「産業拠点検討調査」の結果を踏まえ、今後、産業拠点として展開していく地区について検討▽手賀沼沿い農地の保全活用と農業者支援=3177万3000円。根戸新田地区の農業用排水施設整備工事等
【みんなが安全に暮らせるまちづくり】
▽防災情報伝達システムの管理運用=628万1000円。我孫子南地区の防災行政無線子局移設工事▽消防施設・総合訓練施設の整備=8361万9000円。東消防署湖北分署及び訓練施設の整備に向けた用地取得等▽消防団施設の維持管理=3778万1000円。第9分団器具置場建て替え工事等、第2分団器具置場の整備に向けた準備▽布佐排水区の雨水幹線整備ほか=5億150万円(3月補正5500万円)。我孫子4丁目調整池及び柴崎排水区後田樋管、布佐排水区及び柴崎排水区雨水幹線整備、天王台6丁目地区雨水幹線整備工事(一部3月補正)▽公園のバリアフリーの推進=3998万7000円。布佐南公園
【若い世代に選ばれるまちづくり】
▽小中学校の教育環境の整備=1億1373万9000円。老朽化した給水設備や給食設備、消防用設備及びプールろ過装置の整備、第二小学校の校庭トイレ整備▽小中学校施設の個別施設計画の策定=1063万7000円▽常磐線・成田線の利便性向上=1900万円。JR東日本への要望活動、我孫子駅構内エレベーター整備設計
【その他の都市基盤整備】
▽手賀沼公園・久寺家線の整備=2億6650万4000円。用地取得、物件補償等▽下新木踏切道の改良=7300万3000円。接続道拡幅に向けた用地取得、JR東日本による踏切改良工事(19〜20年度)▽新クリーンセンターの整備=4756万8000円。土壌汚染対策工事に伴う実施設計、新廃棄物処理施設の建設及び運営・維持管理事業者の決定▽橋梁の長寿命化=1254万円。橋梁改修計画策定、下沼田5号橋補修設計▽都市計画道路下ヶ戸・中里線外1線の整備=2640万円。道路詳細設計、用地取得等
【行財政改革の推進】
▽公共施設の老朽化対策=1億6086万1000円。市民体育館や市営住宅などの維持補修等▽下水道事業の公営企業会計への移行=4051万円。システム導入等
【その他】
▽文化交流拠点施設整備の検討=―。建設構想案を策定し、19年春ごろのふれあい懇談会等で広く市民の意見を聴く▽次期総合計画の策定と現基本計画の見直し=667万1000円。市民アンケート及び人口推計のための支援業務委託、総合計画審議会、第三次基本計画の見直し