鳴門市企業局と北島町が進めている共同浄水場事業について、両市町で構成する浄水場共同化協議会は15日、北島町で第4回会合を開き=写真、「市浄水場近隣の用地(約4000平方b)を新たに取得することで工期短縮やコスト縮減等の効果が期待できる」として検討していた新たな施設配置の考え方、それに伴う施設能力の変更などを示し協議した。新規用地を活用した場合、工期を2年短縮できるとした他、工事費を約4億円圧縮できるとした。
具体的な施設配置計画については次回会合で示すことにしているが、@北島町へ送水する旧吉野川の横断は推進工法A耐震性能を有する施設B浸水、停電等の災害に強い施設C工事期間中の必要水量維持−を基本条件に、工期の短縮と段階施工回数を減らせるよう変更する考え。浄水処理フローについては、これまでの決定通り、凝集沈殿+急速ろ過方式(+粉末活性炭処理)から変更しない。
また、施設能力については、工期が2年短縮されることで全面供用開始時期が2028年度から26年度に早まることを受け、減少傾向にある水需要予測に基づく施設能力が5万1000立方bから5万3000立方bへと、逆に2000立方b増加する。このため、計画浄水量は増減することなどを想定して5万3000立方b+αで発注を検討することにした。
一方、今回初めて共同浄水場の工事費用(設計、設計監理除く)や費用負担の考え方も示した。新規用地を活用した場合、工事費は約115億円と試算。共同化の効果で約17億円削減できるとした他、既存用地の場合では約120億円で、用地費を除けば約4億円の削減効果があるとした。
基本計画の策定は東京設計事務所関西支社(大阪市淀川区)が担当。協議会では、3月末をめどに基本計画を策定することにしており、同月開催する次回会合で官民連携導入可能性調査の結果を踏まえた事業方式の方向性や基本計画案などを示すことにしている。
提供:建通新聞社