19年第1回石川県議会定例会は20日開会し、谷本正憲知事が提出議案などを説明した。
新年度実質当初予算の公共投資について、谷本知事は「平成20年度以来10年ぶりとなる1000億円を超える事業費を計上した前年度を、さらに約200億円上回る事業費を確保した」と強調。
のと里山海道の柳田から上棚矢駄IC間の4車線化については、志賀町上棚地内のゆずりレーンを南側へ延伸させ、のと里山海道で最長のゆずりレーンとする工事が順調に進捗していることから「供用時期を前倒しし、来年春までに供用させる」と述べ、さらには「柳田ICから続く急勾配区間の工事を加速させるとともに、ゆずりレーンまでの残る区間も工事に着手し、一日も早い全線供用に向け、着実に整備を進めていく」と語った。
木場潟公園の東園地に関しては「小松製作所の全面的な協力を頂き、里山の魅力を活かした体験型公園として整備を進める。新たな里山再生のモデルとなるよう、新幹線の県内全線開業までの第1期整備区域の供用を目指す」とし、国立工芸館の建物は「展示室や収蔵庫となる鉄筋コンクリート部分の躯体工事が終了し、今後は旧陸軍第九師団司令部庁舎及び金沢偕行舎を移築・活用する木造部分の組み立て作業を行う。今年秋の完成に向け、鋭意整備を進めていく」と説明した。
東京五輪開催までの完成を目指す金沢城公園の鼠多門・鼠多門橋にも触れ、「4月14日に鼠多門の上棟記念式を執り行う予定」と明かした。また、史跡である金沢城の保存・活用のマスタープランともいえる『金沢城保存活用計画』の策定に着手するとした上で、計画の中に「二の丸御殿の整備も盛り込むこととし、文化庁との協議をスタートさせる」と述べた。
新年度から建設工事に取り掛かる新県立図書館については「多くの人で賑わう図書館となるよう、今後も様々な工夫を凝らしながら着実に整備を進める」とし、県立学校の暑さ対策では「高等学校における未整備の全ての普通教室に冷房設備を整備することとし、来年夏までの工事完了を目指す」と語った。
治安対策の強化に向けて、老朽化の著しい七尾警察署の建て替えに着手する考えも示した。