福島建設工業新聞社
2019/02/20
【福島】仮想発電所技術実証で協定/郡山市と東北電力
郡山市と東北電力は18日、「仮想発電所技術を活用した防災環境配慮型エネルギーマネジメントの構築」に関する協定を締結した。市中央公民館の太陽光発電、蓄電池を遠隔制御することで最適な運用を図り、災害時の対応機能を維持しながら余剰電力の有効活用、蓄電池の長寿命化を目指す。
仮想発電所(バーチャルパワープラント、略称=VPP)は、自治体や企業、一般家庭などが保有する発電設備、蓄電池など地域に分散しているエネルギー資源をIoT等情報技術により遠隔制御し、集約することで一つの発電所のように機能させること。
VPP技術を活用して中央公民館の太陽光発電量、蓄電池の残量を遠隔で監視し、電力消費量などを踏まえて最適な制御を行い、災害時の安定的な電力確保、余剰電力の有効活用を図る実証事業。また蓄電池は満充電状態を維持するより、適度に放充電を行った方が長持ちすることから、蓄電池の長寿命化も図る。実証期間は2019〜20年度。
締結式は郡山市役所で行われ、品川萬里郡山市長、江波恒夫東北電力執行役員福島支店長、伊藤晃同郡山営業所長らが出席した。江波支店長が「VPP技術を活用し、地域の防災力強化、環境負荷の低減を目指すとともに、遠隔監視による最適制御などのシステムを構築し、市のまちづくりに役立てたい」、品川市長は「素晴らしい実証事業への協力をうれしく思う。細心の注意を払いながら最善の努力をしていく」とあいさつした。