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建通新聞社(東京)
2019/02/20

【東京】都 こどもの城、周辺都有地との一体的活用検討へ

 東京都は2019年度に国から取得する「旧こどもの城」の土地・建物について、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会時に暫定活用後、劣化した施設・設備の改修を行って都民の学習、スポーツ、創業、人材育成などの複合施設として利用するとともに、近接都有地との将来的な一体的活用を検討する。
 こどもの城(渋谷区神宮前5ノ53ノ1、敷地面積9924平方b)は、旧厚生省が国立唯一の児童館(児童厚生施設)として建設し、1985年に開館した。規模は地下4階地上13階建て延べ4万1690平方b。地階に駐車場や体育施設、プール、休憩室などを整備し、地上1〜5階に子どもの遊び場の他、レストランや売店、アトリウム、ギャラリー、青山劇場・青山円形劇場、プレイホール、音楽ロビー、保育室、屋上遊園などを配置。上層階は研修室やオフィスとして利用していた。国は老朽化した施設・設備の改修費が約117億円に上ると試算するとともに、国立児童センターとして運営する必要性が低くなったと判断し、15年度に閉館した。
 都では国から土地・建物を取得後、20年大会時にボランティアなどの研修や資機材置き場、駐車場などとして活用する。その後、既存建物の劣化状況を踏まえつつ、アスベスト対策を含めた内外装の改修や、冷温水機など熱源設備の改修、特別高圧受変電設備や非常用発電設備の改修、ユニバーサルデザイン導入ガイドラインに沿ったバリアフリー化などの対策を実施。こどもの城がこれまで担ってきた機能や劇場などを活用しながら、都民の学習、スポーツ、創業、人材育成などの場となる複合施設として利用する。
 さらに、都職員共済組合青山病院跡地(渋谷区神宮前5ノ53ノ3)や、国際連合に貸している国連大学敷地(渋谷区神宮前5ノ53ノ70)など近接する都有地との一体的な活用を視野に、具体的な利活用策についての検討を進めていく方針だ。

提供:建通新聞社