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建通新聞社(中部)
2019/02/18

【岐阜】岐阜県の2019年度当初予算案 新庁舎再整備費など盛る

 岐阜県は2月15日、2019年度当初予算案を発表した。一般会計は8258億6000万円で前年度当初比1・6%増となり、7年連続の増額予算とした。一般会計のうち投資的経費は9・5%増の1539億6300万円(普通建設事業費1493億6000万円、災害復旧事業費46億0300万円)。19年度にいよいよ着工する注目の新庁舎再整備費としては、19年度〜22年度までの債務負担行為を設定した。2月26日に開会する県議会本会議定例会に上程する。
 債務負担が設定された県庁舎建設工事費の内訳としては、行政棟が445億円、議会棟の建設費が79億円となっている。19年度は建設費としては15億2400万円を付けた他、建設予定地にあるアスファルト舗装などの既設構造物の撤去工事費に3億1400万円、県庁建設工事監理や周辺道路、公園、外構の設計などに4億9900万円を充てる。
 特別会計は前年度当初比3・1%増の3231億8446万円で、うち公営企業会計が10・3%増の96億6197万円。一般会計と特別会計を合わせた予算総額は2・0%増の1兆1490億4446万円とした。
 岐阜県は人口が昨年9月に200万人を下回るなど、人口減少や少子高齢化が進行し続け、人材の育成、確保などの取り組みの強化が重要となっている。県財政としては、持続可能な運営にめどがつきつつあるとした上で、社会保障関係経費の増加や社会資本の老朽化などへの経費増加が課題となる。消費税増税や県税収入の動向にも注視するとした。 本格的な人口減少時代の到来を踏まえ、今後5年間の政策の方向性を示す「清流の国ぎふ創生総合戦略」には、@清流の国ぎふを支える人づくりA健やかで安らかな地域づくりB地域にあふれる魅力と活力づくり―の3本柱の方針を掲げた。
 柱ごとの新規事業を見ると、一つ目の柱の「清流の国ぎふを支える人づくり」では、誰もが活躍できる社会づくりの推進として、地域との協働による新たなプロフェッショナル人材の育成や森林総合教育センターの整備、全ての県立学校にエアコン整備、外国人技能検定受検者増加に対応する施設整備などに予算を付けた。
 二つ目の柱の「健やかで安らかな地域づくり」では、自然災害のきめ細やかな備えに向け、豚(とん)コレラ対策などに予算を充てる。
 三つ目の柱の「地域にあふれる魅力と活力づくり」では、建設業を含む各産業での人材育成や研究開発の強化による生産性の向上として、建築業界でのIoTを活用した生産性向上の推進やリニア岐阜県駅との2次交通に関する調査などを実施する。

提供:建通新聞社