建設新聞社
2019/02/15
【東北・岩手】釜石市の新庁舎建設基本計画案まとまる
岩手県釜石市は、新庁舎建設に係る基本計画案をまとめた。3月11日までパブリックコメントを募集している。
新庁舎の施設規模は、延べ7500平方bを基準面積とし、市民交流スペースなどの付加機能を加えた延べ8000平方b以下で検討。2023年度の開庁を目指し整備を進める予定だ。
同市では現在、第1〜5庁舎と保健福祉センター、教育センターの計7カ所で業務を行っている。第1庁舎は1954年の建設、第2〜5庁舎も建設から40年以上が経過し老朽化や耐震性の問題などにより、市政運営や住民サービスに支障を来している。そこで、同市天神町の旧釜石小学校、旧釜石第一中学校跡地の約1万1200平方bに新庁舎の建設を計画した。
整備に当たっての基本理念は「復興のシンボルとして釜石らしいまちづくりの拠点となる庁舎」とし、▽機能的で安全▽市民に開かれ利用しやすい▽都市づくりの拠点▽震災から得られた教訓を生かし防災拠点としての機能を重視―の4項目を基本方針に挙げた。
施設規模は延べ8000平方b以下とし、このうち500平方bは市民交流スペースや売店スペースなどの付加機能として検討する。
構造は、構造体の性能を担保するものとして、免震構造のほか制震構造、耐震構造について、地質調査の数値などをみながらコストや工期についても考慮し、基本設計(担当=佐藤総合計画)の中で検討。構造種別も構造形式に適した工法を選定する。
内部は、低層階に窓口部門、中層階に管理部門・事業部門、上層階に議会部門をそれぞれ配置する。
延べ8000平方bに基づき算出する概算事業費は、建設41億8600万円、外構・駐車場整備4億9700万円、引越・備品ほか3億5700万円、設計2億0200万円、現庁舎解体3億5600万円、交差点整備・道路整備3億円の計約58億9800万円。
19年度で実施設計に着手し、23年度の開庁を目指し整備を進める。新庁舎建設や道路整備など各工事の着工時期は、天神町仮設住宅の集約状況により判断する。
提供:建設新聞社